豪政府、中国投資家にレアアース企業の株式売却を命令

Kirsty Needham Melanie Burton

[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリアのチャーマーズ財務相は、複数の中国系投資家にレアアース探査・開発会社ノーザン・ミネラルズの株式を売却するよう命じた。同相の報道官が3日、明らかにした。

外国投資審査委員会(FIRB)の助言に基づき、国益を保護する措置という。

ノーザン・ミネラルズは、西オーストラリア州のブラウンズ・レンジ重レアアース(希土類)プロジェクトを開発している。

チャーマーズ氏は2日に出した命令で、中国の域瀟基金に対し、昨年9月に取得した8000万株を60日以内に売却するよう求めた。ロイターは同基金について、中国籍の呉域瀟氏の投資ファンドでシンガポールに登記されていると以前に報じている。

域瀟基金は昨年2月にオーストラリア政府からノーザン・ミネラルズへの出資比率引き上げを制限された。

ノーザン・ミネラルズは通知文の内容を検討しており、必要があれば開示するとのコメントを出した。これまでは域瀟基金について、中国本土に拠点を構える済南域瀟集団の呉涛董事長が支配していると説明している。

このほかに60日以内の株式売却を命じられた外国人株主にはXimei Liu氏、Xi Wang氏、ブラックストーン・リソーシズが含まれる。

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