端末価格で安いのは? Google Pixel 8aはどこで買うべきか

By 小川秀樹

近年急速にシェアを拡大しているGoogle Pixelシリーズ。その廉価モデルの最新作「Google Pixel 8a」が、2024年5月14日に発売されました。

Google ストアを始め、大手通信キャリアのオンラインショップなどさまざまなチャネルで販売されていますが、「下取りありで実質◯万円」や「2年後に端末返却で実質◯円」など、条件つきの価格が目立ちます。

そこで本記事では、できるだけシンプルに各社の端末価格を一覧で比較し、一括購入するならどこがお得かを解説します。また、端末価格が落ち着きつつある前モデル「Google Pixel 7a」もあわせて比較してみましょう。

↑Google Pixel 8a

円安の影響は? 前モデルとの価格差をチェック

記録的な円安水準が続くいま、スマホの価格も高騰傾向にあります。そこではじめに、前モデルであるGoogle Pixel 7a(以下、7a)の端末価格と比較をしてみましょう。

【Google Pixel 8aとGoogle Pixel 7aの端末価格(Google ストア)】

※2024年5月22日時点の情報(以下同)
※価格は税込(以下同)

Google ストアの現行価格を見ると、現行の価格差は3300円とあまり大きくありません。ただし、7aは発売日の2023年5月11日、6万2700円に設定されていましたが、同年11月に現在の価格に値上げされています。

そのため、発売時の端末価格のみを比較すると、前モデルから約1万円の値上げという結果になりました。

大手通信キャリアの価格を一覧でチェック

Google Pixel 8a(以下、8a)をネットで購入する場合、Google ストアに加え、ドコモ、au、ソフトバンクのオンラインショップが選択肢となります。現時点で、楽天モバイルはPixelシリーズを販売していません。

まずは、これらの端末価格を一覧で比較してみましょう。なお、大手通信キャリアには2年ほどで端末を返却すれば安価にスマホを使える「端末購入プログラム」が導入されていますが、本記事ではこれに触れず、一括で購入する場合の金額を比較します。

【Google Pixel 8aの価格比較】

割引を適用させない場合、一括価格がもっとも安いのはGoogle ストアです。最高額であるドコモと比較するとその差は1万1880円と、無視できない価格差となっています。

ところが、他社からの乗り換え割を適用した場合、もっとも安価に購入できるのはドコモです。これは、ドコモの「5G WELCOME割」で8aを購入した場合の割引額が約3万3000円と大きくなっているためで、割引後はGoogle ストアよりも約2万円安い、5万2030円で購入することができます。

一方、新規契約の場合、割引の恩恵はほとんどありません。唯一Google ストアよりも安価になるのはauのみ。ソフトバンクオンラインショップでは、5歳から22歳までなら「U22 オンラインショップ割」が新規契約にも適用できますが、それ以外に割引は効きません。

なお、基本的に各社とも、8aへの機種変更時に適用できる割引はありません。

ただし現在、auが期間限定で「5G機種変更おトク割」を展開しており、8aへ機種変更する際に6万3500円で購入できるキャンペーンを実施しています。こちらのキャンペーンは2024年6月30日までなので、auユーザーで機種変更を検討している人は早めに手続きをしましょう。

価格下落は? 前モデルのGoogle Pixel 7aを狙ってみる

↑IIJmioのサイトから

8aは廉価モデルとはいえ、割引を適用させなければ約7万円。キャリアの乗り換え割引を適用しても、最安値は約5万円と決して安い買い物ではありません。スマホの端末価格をもう少し節約したい場合、前モデルである7aも選択肢に入ります。プロセッサーの性能などは8aと比べると劣りますが、全体的な機能は十分と言えるでしょう。

7aはGoogle ストアや大手通信キャリアに加え、サブブランドでも取り扱いがあります。ただし、ソフトバンクやUQモバイルなど、多くの販売窓口で在庫切れが目立っていることに要注意。ここでは、本記事執筆時点で在庫がある販売窓口の端末価格を比較していきます。

【Google Pixel 7aの価格比較】

8aの場合、割引未適用の価格はGoogle ストアが最安値でしたが、7aの場合、もっとも高額なのがGoogle ストアという結果になりました。また、乗り換え割引を適用させた場合の最安値はドコモでしたが、7aに割引は適用できないことに要注意。そのため、他社からドコモに乗り換える場合、7aよりも8aのほうが安くなる結果になっています。

そんな中、注目したいのがワイモバイルの価格です。ワイモバイルは乗り換える際にどのプランに加入するかによって割引金額が変わりますが、シンプル2 MまたはLに加入した場合、2万9520円という格安価格で購入することができます。

一方、MVNOでPixelシリーズを取り扱っている事業者はほとんどありません。IIJmioでは取り扱いがあるものの、中古品であることに注意が必要。未使用品のため、状態は良好ですが、新品とは異なることを理解したうえで購入をしましょう。

少し良いものを長く使うという節約方法

ここまで解説してきたとおり、乗り換え割引を適用させれば8a、7aともに比較的安価に購入することできます。これ以外にも、各社の下取りキャンペーンを併用することで、さらなる節約も可能です。

またPixelシリーズの場合、他社製品と比較してソフトウェアアップデートの提供期間が長いという特徴があります。

【Google Pixelのソフトウェアアップデート提供期間】

8aのアップデートは発売日から7年間提供されることになっており、2031年5月までは最新のAndroid OSを使うことが可能です。

故障リスクやバッテリーの経年劣化などで、実際にこれだけ長く使うのは不可能かもしれませんが、ひとつの機種をできるだけ長く使うことで、円安・物価高時代に対抗するという方法も選択肢と言えるでしょう。

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