パタゴニア「雇止め訴訟」 札幌地裁で原告が「パートタイマーの自尊心を深く傷つける」

無期雇用への転換が認められる直前で雇い止めにされたのは不当だとして、アウトドアメーカー・パタゴニアの元パート社員が、従業員としての地位の確認を求めている裁判の初弁論が札幌地裁で開かれました。

2019年から札幌市内のパタゴニアの店舗で、パート社員として働いていた藤川瑞穂さんは、継続して働きたいとの意思がありながら、雇用制限の5年を前に、去年12月いっぱいで雇い止めとなりました。こうした有期労働者は通算5年を超えて働いた場合、無期雇用への転換を申し入れることができます。

藤川さんは「直前での雇い止めは脱法的な無期転換逃れであり、不当だ」などとして、パタゴニアを相手取り、今年2月、札幌地裁に提訴していました。きょうの初弁論で藤川さんは「同じ立場で働くパートタイマーの自尊心を深く傷つける」などと意見陳述しました。

藤川さんは初弁論後の会見で「働くための入口は有期雇用契約しかない。あなたの自由でやった契約ですよねって言われるのは、ものすごい欺瞞だと思う」と語りました。

一方のパタゴニアは訴えの棄却を求める方針だということです。

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