高等教育全体の適正な「規模」の確保のための取組など中間まとめ(素案)発表 中央教育審議会

中央教育審議会は5月31日、高等教育の在り方に関する特別部会で、中間まとめ(素案)を発表した。今後の高等教育の政策の方向性として大きく3つをあげている。

中間まとめ(素案)によると、主な方向性としては①教育研究の「質」の更なる高度化、②高等教育全体の適性な「規模」の確保、③地域における高等教育への「アクセス」確保の3点。

この中で【②高等教育全体の適正な「規模」の確保】として、以下のような取組を進めることが必要であるとしている。

●「18 歳」「国内」「対面」にこだわらず多様な学生を受け入れるための「学生」の概念の見直し

●意欲的な教育・経営改革を行う大学等への支援を強化するとともに、高等教育機関の連携・再編・統合や縮小・撤退を支援

18歳人口は2040年に約82万人、現在の規模と比較すると約75%、大学進学者数は約51万人に減少すると予測されている。現在の収容定員を前提とすると、18 歳で入学する学生の減少による定員充足率のより一層の悪化が見込まれ、教育研究の「質」を維持できなくなる恐れがある。

一方で、18歳以外の受入れを拡大したとしても、少子化はより速いスピードで進行するとの予測もある中では、高等教育機関の機能強化等の観点からは、設置者の枠を超えた、高等教育機関間の連携、再編・統合・撤退の議論は避けることができない状況にあり、高等教育全体の適正な規模の確保を図ることが必要であるとしている。

参考:

【文部科学省】高等教育の在り方に関する特別部会(第6回)配付資料

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