EcoFlow、車のオルタネーターからポータブル電源を充電するアクセサリー。出力最大800W

「EcoFlow Alternator Charger」

EcoFlow Technology Japanは、自動車のオルタネーターからポータブル電源を充電できるアクセサリー「EcoFlow Alternator Charger」を6月3日に発売する。価格は88,000円(税込)。個人で購入して取り付けることも可能だが、キャンピングカー等のビルダーを通しての導入も想定している。

自動車を動かすための電気を生成するオルタネーターを利用して、同社のポータブル電源を充電できるというアクセサリー。オルタネーターで発電する電力は、実際に車の走行に必要な電力を上回るとしており、この余剰分の電力でポータブル電源を充電するという。出力は最大800Wとなっており、軽トラや軽キャンピングカーであっても、この出力で充電できることをテスト済みとのこと。

導入イメージ

本アクセサリーの車体への導入は、ケーブルのプラス極を車のバッテリーに、マイナス極をシャーシに取り付けるのみ。サブバッテリーを搭載するような大型のキャンピングカーの場合については、プラス極をサブバッテリー、マイナス極をシャーシに取り付けるとしている。これにより、シガーソケットの8倍速でポータブル電源を充電できる。

自動車への取り付けイメージ

なお、本機に対応する同社のポータブル電源は「DELTA 2」「DELTA 2 Max」「DELTA Pro」の3モデルのみ。DCポートから充電するため、DCポートを1つしか搭載しないDELTA 2については、エクストラバッテリーは同時使用できない。この場合、エクストラバッテリーにつなぎ替えてそれぞれ充電するかたちとなる。またDELTA Proとの接続では「XT150変換アダプター」が必要。

同社はEcoFlow Alternator Chargerを導入することで、オルタネーターやバッテリーに負荷をかけることはないと説明している。またポータブル電源に充電するだけでなく、バッテリー蓄電量が枯渇した場合に電力供給する「逆充電モード」、微電力をバッテリーに流してバッテリーをメンテナンスする「バッテリーメンテナンスモード」を搭載。逆充電モードについてはジャンプスターターとは異なり、供給する電力で直接エンジンを始動させるのではなく、エンジン始動を行えるまでバッテリーを充電させるようなモードとのこと。

アプリ画面からモード切替や情報の確認などが行える

EcoFlowアプリを使用することで、これらのモード切替や出力ワット数などをリアルタイムで確認できる。ほか、同社がこれまで培ってきた安全機能(逆極性保護/過電流保護/短絡保護/過電圧保護/低電圧保護)を搭載。窒化ガリウム(GaN)を採用することで、コンパクト化に配慮しつつも耐熱性を高め、設置性を追求したとしている。

発表会ではキャンピングカーを製造するVANTECHの広報部 部長 露木伸也氏が登壇し、実際に使った感想として「非常に使い勝手が良い」とコメント。シガーソケットからでは距離があると電圧降下で充電できない場合があったり、インバーターを介して100Vで充電するとメインバッテリーを減らしてしまうなどの問題があったが、今回の新製品を使うことでそれが解決できるとした。

VANTECH株式会社 広報部 部長 露木伸也氏

また、同社がこれまでキャンピングカーに提供してきた鉛バッテリーのシステムでは、合計出力が1500Wだったのに対して、EcoFlowのポータブル電源では合計2000Wの出力が行える。これにより、エアコンを使いながら電子レンジやドライヤーを使えようになると説明。さらにキャンプ場ではバッテリーを持ち出して使うことができるなど「すごくいいアイテム」だと絶賛した。

ちなみにEcoFlowでは、今後も自動車向けの展開を強化していくとのこと。その一例として、RVやバンに貼り付けて使用できるソーラーパネル「EcoFlow CIGS 150W フレキシブルソーラーパネル」を夏以降に投入するべく、ビルダーと協力してテスト中だという。素材には人工衛星にも使われるCIGS(銅インジウムガリウムセレン化物)を採用することで、従来のソーラーパネルよりも発電効率が高く、耐久性や寿命も高めているとしている。

「EcoFlow CIGS 150W フレキシブルソーラーパネル」

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