登山用ULリュック「3年使ってみた」メリット&デメリット

「HYPERLITE MOUNTAIN GEAR(以下、ハイパーライトマウンテンギア)は、装備を軽量にしてハイキングや登山などを楽しむウルトラライトなアウトドアスタイルを発信しているムーンライトギアが扱うアメリカのブランド。バックパック「ハイパーライトマウンテンギア3400 Junction」は、55Lの大容量にもかかわらず、約975gと軽量。スタイリッシュなデザインで登山だけでなく旅行にも使える。

このバックパックを3年使い続けた感想と、オススメできるポイントとそうでない点について紹介する。

■【ここがよかった】

●軽くて背負い心地がよい

このモデルの最大の特徴は、軽さと容量の大きさを両立していることだが、荷物を多く入れて担いでも背負い心地がよい。肩ベルトが太く、腰ベルトでもしっかりとホールドされる。テント泊装備など重い荷物を入れても(13〜15kgのテント泊装備)肩と腰でしっかりと支えられるため、アルプス縦走など長時間歩行時も快適だ。軽いうえに背負い心地がよい大型バックパックという点は、非常にポイントが高い。

●中身の量に応じてサイズを調整できるロールトップ

荷物の量に応じて荷室サイズを縦方向に調整できるロールトップを採用し、荷物が少ないときはコンパクトにしたり、荷物が多いときはロールトップを伸ばしたりして対応できるのもポイント。テント泊や山小屋泊のような荷物が多いときだけでなく、日帰り登山でも使える。

テント場や山小屋で、大きな荷物を出してサイズを調整すれば、必要な物だけを持って登るアタック登山用のバックパックの代わりにもなる。

●濡れた物もOK! な大容量のフロントポケット

雨で濡れたテントや使用後のレインウェアをしまうのに重宝するのがメッシュタイプのフロントポケットだ。メッシュタイプなので、中に入れた物が歩いているうちに乾くこともある。

筆者は、濡れた物だけでなく、すぐに取り出したい上着や行動食などもここに入れている。メッシュ部分は伸縮性があるので、1人用テントなど思った以上に多くの物が入る。

フロントポケットは、容量が大きくて中身を簡単に出し入れできるので非常に便利だ。

■【ここがデメリット】

●底に入れた荷物が取り出しにくい

メインの荷室には上部のロールトップからしか荷物を出し入れできないので、底に入れた荷物が取り出しにくい。最初は要領がわからず、適当に荷物を詰め込んで底の物を取り出すのに苦労していた。しかし、使用頻度の低いシュラフやマットなどを底に入れ、スタッフバックで荷物を「食事」「調理」「着替え」などと用途別に小分けしてバックパックに入れるようにしたら、取り出しやすくなった。

■【結論】大型バックパックとしてかなりおすすめ

3年前、人気が高く3か月待ちで購入したハイパーライトマウンテンギアのバックパック。底に入れた物が取り出しにくいというデメリットはあるものの、収納の仕方を工夫することでカバーできる。軽量なのに、テント泊の山行にも対応できる55Lの容量があり、背負い心地もよい。登山や旅行用におしゃれな大型のバックパックを探している人におすすめだ。

最新モデルも発売されているので、気になる方はぜひインターネットやアウトドアショップでチェックしてみよう。なお、今回ご紹介したモデルは3年前の製品のため、現在公式サイトでは取り扱いがなく、一部通販サイトや店舗のみで販売されている。

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