高2死亡エレベーター事故18年 「安全対策を形に」訴え続けた母

東京都港区で講演する市川正子さん=3日午後

 東京都港区の区立住宅で2006年、都立高2年市川大輔さん=当時(16)=が、シンドラーエレベータ社製のエレベーターに挟まれて死亡した事故から18年の3日、現場近くに献花台が設けられ、遺族ら多くの人々が花を手向けた。各地で講演などを続ける母正子さん(72)は「安全対策を訴えて形にするのが息子が残してくれた生きる力。安全に終わりはない」と決意を語った。

 区は6月3日を「港区安全の日」とし、遺族と共に講演会を開いている。今回、正子さんは新年から能登半島地震や日航と海上保安庁の航空機衝突事故が続いたことに触れ「事故の調査をしっかりして、次の安全にその教訓を生かしてほしい」と訴えた。

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