【動画あり】「さよならロマラン洋菓子店」63年の歴史に幕 閉店時間を過ぎても別れを惜しむ客の列続く【岡山】

31日、岡山市北区の老舗洋菓子店が、63年の歴史に幕を閉じました。最終日には閉店の時間を過ぎても別れを惜しむ客の列が続いていました。

閉店したのは、岡山市北区にある「ロマラン洋菓子店」の番町本店と表町支店です。最終日、閉店時間の午後6時を過ぎても、列は途絶えませんでした。

ロマランは、1961年に番町本店が開店し、その10年後に表町の店が開店。

以来、長く岡山の人たちに親しまれてきました。しかし後継者問題などもあって、今年4月に閉店することを発表。すると別れを惜しむ客が毎日訪れるようになりました。

最終日は、通常の5倍の商品を準備し閉店まで出し続けました。行列に並ぶ人たちの数だけ店との思い出があります。

(閉店を惜しむ客)
「いやあ残念ねえ。おいしいお菓子ありがとうございました」
「お母さんからここ終わるんでぜひ帰りに買ってきてほしいと言われました」
「なんかかんかあったらロマランさんでケーキを買って家族で食べてたので、長い間の思い出がありまして、子どもたちに買って帰ろうと思いまして、きょうは」

閉店時間を1時間半過ぎても客足は途切れることなく、なかなか店を閉めることができません。そんな様子を二代目の伏見社長が穏やかに見つめていました。「ロマラン」と歩んだ日々が駆け巡っていたのかもしれません。

(ロマラン洋菓子店 伏見健一郎社長)
「本当に昔からのお客さんがいらっしゃって、三世代で来ていただいたお客様とかいっぱいいらして、そういうお客様に思い出を断ち切ってしまうのはちょっとつらいところもあるんですけど、こういうことにいたしました。皆様どうもありがとうございました」

伏見社長の父親の代から、岡山の街に甘い思い出を届け続けた「ロマラン」。予定していた閉店時間を2時間過ぎた午後8時、63年の歴史に幕を閉じました。

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