【中国】財新製造業PMI、5月は約2年ぶり高水準[経済]

ニュースメディアの財新伝媒が3日発表した2024年5月の中国製造業購買担当者指数(製造業PMI)は51.7だった。前月から0.3ポイント上がり、好不況を判断する節目の50を7カ月連続で上回った。生産活動が上向き、PMIは22年7月以降の最高を記録した。

生産は7カ月連続、新規受注は10カ月連続でともに50を上回った。生産は22年7月以降の最高となり、中でも消費財の生産の伸びが目立った。新規受注は小幅に下落した。購買量を示す指数は直近約3年で最高となった。市況の改善に伴い、企業の購買意欲が上がった。

新規輸出受注は節目を超える水準を維持したが、外需の鈍化を受けて前月からは下落した。

製造業の雇用は依然回復が遅れている。雇用指数は小幅に上昇したが、9カ月連続で50を下回った。企業が離職者のポストに人員を補充していないほか、生産の効率化を進めていることも背景。

長期的な経営見通しを示す指数は小幅に上昇。一部の企業は国内外の需要が回復していると答えた。

財新のエコノミストは、「5月は需給が拡大し、企業の楽観ムードも続いたが、製品価格は低水準にとどまっており、雇用は依然として改善が見えていない」と指摘した。

中国国家統計局と中国物流購買連合会が5月31日発表した5月の製造業PMIは49.5となり、前月から0.9ポイント下落した。官民で判断が分かれた。

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