「この島で特殊詐欺は初めて」 電話しながらATMを操作する60代女性に声掛けして防ぐ 郵便局員、誕生日にお手柄

 特殊詐欺事案を未然に防いだとして、沖縄県渡嘉敷村の渡嘉敷郵便局(與那嶺茂夫局長)の崎濱秀史主任はこのほど、那覇警察署から感謝状を贈られた。渡嘉敷駐在所の阿部陽輔所長が崎濱さんに手渡した。

 崎濱さんは昨年12月、来局した60代の女性が、携帯電話で話しながらATM機を操作していることに「特殊詐欺では」と感じ、声をかけた。「役場と郵便局から指示があって電話をしている」との返事だったため「そういう電話はしませんよ」と説明して與那嶺局長に応援を求め、局長が電話を代わった途端に電話は切られたという。

 崎濱さんは「島では初めてのことだと思う。特殊詐欺が増加しているので普段から気にかけていて、特に高齢者が来局すると声かけを心がけている」と語った。くしくも詐欺を防いだ日が崎濱さんの誕生日だったといい「忘れられない誕生日になった」と笑った。

 與那嶺局長は「これからも地域の防犯活動に取り組みたい」と話した。(新垣聡通信員)

© 株式会社沖縄タイムス社