「移住婚」したい女性の皆さん、沖縄・南大東島はいかが? 20~40代男性の67%が独身 人口減少の解決へ村が支援 希望者にオンラインでお見合いも

 沖縄県南大東村(新垣利治村長)は5月から、島への移住を希望する女性と、島内に住む男性の結婚を支援する「移住婚」事業を始めた。村では人口減少が深刻な課題となっており、移住婚は高齢化や農業の後継者不足といった課題解決の一助として期待されている。一般社団法人日本婚活支援協会(東京都、後藤幸喜代表理事)と協力し、事業に取り組む。

 村での移住婚を希望する女性は、氏名や年齢、結婚歴を同協会のサイトに無料登録。結婚を希望する島内の男性は村に会員登録し、互いにプロフィルを見られるよう村が調整する。双方が希望すればオンラインでお見合いする機会を設け、交際を希望すれば互いに連絡先を交換してもらう。

 村では1980年の1640人をピークに人口が減少し、4月末時点で1204人。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)は2035年で1088人、50年で953人まで減少すると予想する。

 村によると現在、村内の20~40代男性213人のうち、約67%の142人が独身という。村の担当者は「女性は高校進学で島外に出て、就職・結婚する場合が多い。女性に比べて男性の出会いの機会が少なくなっている」と説明する。

 新垣村長は「このまま人口が減り続けると役場や保育園、スーパーといった生活に欠かせない施設の運営にも支障が出る。住民の生活すらおぼつかなくなる」と危機感を募らせる。「打開策として移住者を呼び込み、人口減に歯止めをかけたい」と語った。

 移住婚への問い合わせは村総務課移住婚支援係、電話098(022)2001。

(南部報道部・国吉聡志)

南大東村への移住婚を呼びかける、新垣利治村長(前列右から5人目)と村職員ら(同村提供)

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