独首相、洪水被災地で気候変動対策の重要性訴え

[フランクフルト 3日 ロイター] - ドイツのショルツ首相は3日、集中豪雨と洪水に見舞われた南部の被災地を訪れ、政府の緊急災害対応チームと軍の部隊を派遣しつつあると述べた上で「われわれは人間が作り出した気候変動を止める仕事を決してなおざりにしてはならない」と訴えた。

現地では週末に家から出られなくなった人を救助しようとした消防隊員1人が死亡したほか、豪雨のために数千人が自宅からの避難を迫られ、3日時点でさらに2人の死者も確認されるなど被害が広がりつつある。

2日にはハーベック経済・気候保護相も被災地に入り、気候変動が重大な気象災害をもたらしつつあると指摘し、対策の必要性を訴えた。

一方で政府の諮問委員会は3日、このままではドイツが2030年の温室効果ガス排出量削減目標を達成できない公算が大きいと警告し、新たな措置を講じるよう求めた。

ドイツの法律に基づくと、諮問委員会がこうした目標達成が不可能だと来年確認した場合、政府は是正策を打ち出すことが義務づけられている。

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