努力注ぎコーヒー実る 山形で栽培

東北萬国社が山形市内で栽培しているコーヒーの木。昨年より多くの実を付けた

 自社焙煎(ばいせん)のコーヒーや喫茶材料の卸・販売を行う東北萬国社(山形市、中村明子社長)は2020年から、山形市内で寒冷地に不向きとされるコーヒー栽培に挑んでいる。温度管理や害虫対策など試行錯誤を重ね、少量ながら収穫できるようになっている。

 創業60年を機に栽培を始め、現在は2棟のハウスにポットと地植え計約90本を育てている。山形での適切な生育環境を模索し、安定したコーヒー栽培を目指している。今年の収穫は3月中旬から始まり、昨年の倍となる約600粒を見込む。中村社長は「販売できる量はないものの、本物のコーヒーをそばに感じてほしいとの思いで始めた挑戦。昨年は甘栗のような独特の風味だったが、今年はどのような味になるか楽しみ」と話した。

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