合言葉は『歴史を変える』 野辺地西・三上晃監督「決めきる力が山田の強さ」

善戦した野辺地西イレブン(写真=古部亮)

 「我々が全国に立つんだという気持ちでやっている。山田をリスペクトをしながらも我々が『歴史を変える』を合言葉にやっています。青森山田との決勝は特別な試合の1つです」(野辺地西・三上晃監督)

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 6月3日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)青森予選の決勝がカクヒログループアスレチックスタジアム(天然芝)で行われ、野辺地西は大会23連覇中の絶対王者・青森山田を相手に善戦するも後半に失点を喫し0-1で敗れ悲願の全国にあと一歩届かなかった。

 三上晃監督は「サイドハーフがサイドバックに吸収されず高い位置を取れたので、セカンドボールを拾ってそのままサイドに展開したり、トップにいれたりができたんですけど、後半に山田の出足がワンランク上がって、セカンド回収ができなくなった」と敗因を分析した。

 野辺地西は今春埼玉県内で開催された強豪校が多数参加の第44回浦和カップ高校サッカーフェスティバルで準優勝に輝いた。同大会ではFW10堀田一希(3年)、FW11成田涼雅(3年)の強力2トップが躍動。「(2トップは)関東の強豪チームにも通用した」と三上監督の評価も高い。この日も2トップが起点となり、セカンドボールの回収から攻撃に厚みとスピードが加わり、特に成田のスピードは相手ディフェンダーを置き去りにするような鋭い突破力で青森山田にとって脅威となった。しかし最後まで1点が遠かった。

 青森山田を相手に決定機を作ることもできた。しかし、決めきることはできなかった。「綺麗にあの1本を決めてくるのは流石でした。決めきる力が山田の強さ」と指揮官は悔しさをにじませながらも相手チームをたたえた。

(文・写真=古部亮)

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