WNBAの超新星クラークに嫉妬?リーグの先輩が挑発「3ポイント以外に何がある?」

WNBAは豊作となったルーキーたちの参戦により、未だかつてない注目を集めている。その中心にいるのが他でもない、ドラフト1位指名でインディアナ・フィーバーに加入したケイトリン・クラークである。

これまで幾度となく紹介してきたクラークは、NCAA1部の史上最多得点記録保持者であり、大学時代は数々のレコードを塗り替え、その驚異的なアウトサイドショットのスキルから、ステフィン・カリーと比較されている。

そんなクラークだが、リーグを作り上げてきたWNBAの先輩たちの一部には彼女の存在感を快く思っていない者たちがいる。元NBA選手のオースティン・リバースは、注目度が急騰したWNBAの複雑な現状について、以下のように語っている。

「正直に言おう。WNBAは長い間、適切な敬意と注目を受けず、実際は赤字だ。ケイトリン・クラークが登場し、世界が彼女に魅了され、リーグ全員に注目と敬意が集まっている。(嫉妬する一部の者たちは)ブランド契約や契約金を受け取っているのに、感謝するどころか『彼女のおかげだけではない』と愚痴を溢している。もうやめにしよう。偶然ではない、ケイトリン・クラーク効果なんだ」

そんな最中、クラークは先輩からの手厳しい洗礼を受けた。同期のライバルであるエンジェル・リース所属のシカゴ・スカイとの試合において、クラークは相手チームのシェネディ・カーターから故意に身体をぶつけられて転倒し、カーターには悪質性の高さからフレグラント1がコールされた。カーターは試合後の会見でこそ言及を避けたものの、SNSではクラークへの敵意を剥き出しにし、「3ポイントシュート以外に何を試合にもたらせるの?」と挑発している。

カーターの舌戦はこれでは終わらない。ドレイモンド・グリーンがインスタグラムの投稿に「インディアナは早急に(クラークを守る)用心棒に投資すべきだ」とコメントすると、ハードな言葉遣いで応戦した。

「私たちは十分成熟しているのに、外野は乱暴な選手のことを話している。男は関与するな。バスケットボールをするか、黙ってろ」

クラークのような大型新人が標的になるのは、NBAの歴史でも決して珍しいことではない。『Bleacher Report』はマイケル・ジョーダンが1985年のオールスターで先輩選手たちからパスをされない”フリーズアウト”の仕打ちにあったこと、レブロン・ジェームズがルーキー時代にも一部のチームメートから煙たがられていたことを例に挙げている。

クラークは最初の10試合で150得点、50リバウンド、50アシストを記録した史上3番目の選手になるなど、個人としては順調なプロデビューとなった一方で、チーム成績は11試合消化時点で2勝9敗となり、12球団中11位と不振に陥っている。

プロの“歓迎”を受けるクラークは、最初の困難をどのように乗り越えるのだろうか。熱を帯びるWNBAからは今後も目が離せない。

文=Meiji

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