秦巴山地の深くに響く、ラバ隊列の鈴の音 中国湖北省

秦巴山地の深くに響く、ラバ隊列の鈴の音 中国湖北省

 【新華社十堰6月4日】中国湖北省十堰(じゅうえん)市鄖陽(うんよう)区のうっそうと茂った森の中では、ラバの隊列が山道を頻繁に往来し、工事現場に石やセメント、鉄筋などの建築資材を運ぶ様子が見られる。

 この地は中国南部の水を北部に送る「南水北調」プロジェクト中央ルートの水源地域に位置しており、山崩れなどの地質災害のため同区の青曲鎮と姚家湾村を結ぶ35キロボルト送電線を移設する必要がある。しかし、施工現場は秦巴山地(秦嶺山脈と大巴山脈一帯)の谷深い森林地帯にあって大型機械が入れず、建築資材の輸送は困難を極める。

 そこで、施工の進捗(しんちょく)を確保しつつ生態環境への影響を最大限低減するために、地元の電力供給部門は困難を克服し、ラバ輸送隊によって複雑な地形で物資、設備を輸送できるようにした。(記者/李偉)

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