中国の低軌道ブロードバンド衛星インターネット、タイで試験運用開始

中国の低軌道ブロードバンド衛星インターネットがタイで試験運用を開始した。

タイ・マハナコン工科大学の講義棟の屋上にあるパラボラアンテナの下で、同大学衛星研究実験室のスポンサ・ケケリー室長が携帯電話でライブ配信を行った。ケケリー室長が利用したネット信号は、テストに成功したばかりの中国低軌道ブロードバンド衛星インターネットからのものだ。新華社が伝えた。

これは中国商業宇宙企業の銀河航天とマハナコン工科大学がタイで行った低軌道衛星インターネットブロードバンド通信ネットワーク実証実験の様子だ。今回タイで検証された低軌道ブロードバンド通信試験衛星網の名称は「リトル・スパイダー・ウェブ」で、8基の低軌道通信衛星で構成される。高軌道衛星と比べ、低軌道衛星には帯域幅が広く低遅延といった強みがある。銀河航天の国際業務開拓ディレクターの黄和平(ホアン・ハーピン)氏は、「低軌道通信衛星は応用シーンが広く、未来の発展に期待できる。今回の検証は双方の衛星技術応用分野の交流をけん引したほか、両国の宇宙分野における協力の深化と発展も促進した。銀河航天はより多くの低軌道通信衛星を配置し、世界で低軌道ブロードバンド衛星インターネット技術を推進する予定だ」と説明した。

マハナコン工科大学のパナウィ・プカヤド学長は、「低軌道ブロードバンド衛星インターネットはタイでの応用シーンが非常に豊富で、当大学も関連技術の学習と研究に取り組んでいる。低軌道ブロードバンド衛星インターネットが将来的にタイで普及した場合、山間部住民が持てるリモート医療の水準を大幅に改善し、へき地の学生のリモート教育水準を改善する」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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