Suicaは進化する――JR東日本が中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」策定

Beyond the Borderのコンセプト

JR東日本は2024年6月4日、従来の「NEXT10」にかわる新たな中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」を策定したと発表した。人口減少や少子高齢化等によるマーケットの変化に対応し、「モビリティ」「生活ソリューション」の2軸による持続的成長をさらに加速させる。

その基盤となるのが「Suica」だ。同社は2027年度までに「えきねっと」や「モバイルSuica」などの各種ID統合でシームレスな利用を可能とするとともに、「駅ビルで一定額お買い物をすれば帰りの運賃を割引する」といったサービスの提供など、クラウド化による新しい鉄道チケットシステムを開始する。

2028年度には「Suicaアプリ(仮称)」をリリース。利用シーンにあわせたサービスを一括して利用できるようにすることで、Suica経済圏を拡大していく。進化したSuicaに集まるビッグデータも最大限活用する。

JR東日本は、今後10年の間に順次新機能を追加し、進化したSuicaであらゆる生活をカバーしていく方針だ。具体的には、移動と一体化したチケットサービスだけでなく、金融・経済、生体認証、マイナンバーカード連携、タイミングマーケティング、健康、学び、物流、行政・地域サービスとの連携などが予定されている。

10年後の生活ソリューションの営業収益・営業利益目標は、ともに2023年度比2倍。

(鉄道チャンネル)

【画像】Suicaで変わる未来像

2027年度までにID統合化を実施し、2028年度にはSuicaアプリ(仮称)をリリース。一体的なサービス利用を可能にする
Suicaに集まるビッグデータを最大限活用し、データマーケティングによるビジネス圏の拡大を図る
新機能を順次追加し、Suicaで生活をカバーする

※画像は全てJR東日本のプレスリリースから

© 株式会社エキスプレス