映画『マンボ・マン』、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブも登場する感動作が配信開始に

30年以上にわたりキューバ音楽に情熱を捧げるイギリス人のラテン音楽プロデューサー / 写真家のモ・フィニと、キューバ人の音楽作曲家で音楽プロデューサーのエデシオ・アレハンドロが共同監督を務めた2020年の映画『マンボ・マン』(原題: MAMBO MAN)。キューバの伝説のミュージシャン、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブも参加し、世界132の国際映画祭や映画賞にノミネートされ、最優秀作品賞や監督賞など数々の賞を受賞した感動作が、このたびキューバ革命の記念日である7月26日(金)から、Amazon Prime Video、Apple TV、Google Playにて配信開始となることが発表されました。

キューバの活気ある音楽シーンの心と魂に迫る映画『マンボ・マン』は、フィニ監督の友人で才能あるキューバ人ミュージシャン、フアン・カルロス(Juan Carlos, JC)の魅惑的な実話を基に制作。キューバでの複雑な生活を切り抜けながら、どんな困難にも負けず音楽への情熱を追い求めるJCを、キューバ人の人気俳優エクトル・ノア(『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!』)が演じています。

舞台は、キューバ革命から半世紀以上経った後で西洋と米ドルを歓迎している2017年のキューバ。共産主義に生まれたJC(エクトル・ノアス)は、地元の音楽プロデューサー兼プロモーターであり、農民であり、知恵と想像力で生きる小商人。家族と小さな“仕事仲間”を養い、地元のゴッドファーザーとしての地位を維持するため、身の丈を超えた生活をしています。コンサート開催から豚のえさの調達、給水ポンプの修理、客人のもてなしなど、あらゆることをこなすJCのもとに、ある日大金を手にするチャンスが舞い込みます。JCは、できれば人生をより良いものに変えたいと、必死の現金探しに乗り出しますが――。

サウンドトラックには、ヴィム・ヴェンダース監督によるドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(99)で広く日本に知られたバンドで、グラミー賞受賞のエリアデス・オチョアをはじめ、オマーラ・ポルトゥオンド、フアン・デ・マルコス・ゴンザレス&アフロ・キューバン・オールスターズら、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのメンバーが参加。伝説のミュージシャンのカンディド・ファブレやデヴィッド・アルバレスなど名だたるミュージシャンの演奏をバックに、マンボの精神が見事に表現されています。伝統的なキューバ音楽の魅惑的なサウンドトラックをフィーチャーし、キューバの豊かな文化遺産を真正面から描いた本映画は、キューバへのラヴレターとも言えるでしょう。

[モ・フィニ監督コメント]
フアン・カルロス(Juan Carlos, JC)は30年近く音楽プロジェクトで一緒に仕事をしてきた私の古い友人です。彼の頂点からどん底までを知っていますが、そのたびに彼は立ち直り逞しくなっていきました。ある時、彼が語ったあるストーリーが文化に富んでいて説得力もあり放っておけない物語だと思い、『マンボ・マン』の映画製作に取り掛かりました。

実は私は映画製作のためにアパートを売却するという大胆な決断を下しました。本作はまだ撮影されたことのないキューバの未踏の美しさを紹介できる機会でもあると考えています。『マンボ・マン』は単なる映画ではありません。キューバの心と魂から生まれた情熱的なプロジェクトであり、このユニークな物語を世界中の観客にお届けできることに興奮しています。

日本と日本の人たちは、常にラテン文化、特にキューバとカリブ海の文化を迎え入れてくれました。『マンボ・マン』を皆さんに共有できることは、私にとって大きな喜びです。私がこの映画を制作する過程で楽しんだように、皆さんにもこの映画を観て楽しんでいただければ嬉しいです。

© 2022 Mambo Man © Mo Fini

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