「使い方に関係なく相手を苦しめられる」アリナスがドンチッチの万能ぶりに感嘆。一方で短所は「少し泣き言を言うこと」<DUNKSHOOT>

ダラス・マーベリックスのスーパースター、ルカ・ドンチッチはキャリア6年目で自身初のNBAファイナル進出を果たした。元NBA選手のギルバート・アリナスはカンファレンス準決勝で対戦した、オクラホマシティ・サンダーの主砲シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)との比較でドンチッチを優勢とする理由を語っている。

ドンチッチはトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)やSGA、ジェイレン・ブランソン(ニューヨーク・ニックス)らと同じ2018年ドラフトでNBA入り。ドラフト直後にヤングとのトレードでマブズの一員となると、ルーキーイヤーからエースとして活躍してきた。

初年度に平均21.2点、7.8リバウンド、6.0アシストを記録して新人王に輝くと、翌年からはトリプルダブル級のシーズンを連発。5年目の22-23シーズンに自身初となる平均30点の大台をクリアし、今季は平均33.9点で自身初の得点王にも輝いた。トリプルダブル達成回数は歴代8位タイの77回、5年連続でオールスター出場&オールNBA1stチーム選出と、25歳にしてスーパースターの地位を確立している。

アリナスは自身のポッドキャスト番組『Gil's Arena』で、ドンチッチに関して「ルカのバスケットボールそのものが非現実的だ。だから、彼は優勝する、優勝しないにかかわらず、今の立ち位置にいる。もし、今彼が引退したとしても、圧倒的なスタッツによって、殿堂入りの第一候補さ」と、卓越したオールラウンダーぶりに感嘆していた。
そして今回、ドラフト同期で同じ25歳のSGAとの比較について尋ねられると、今季リーグ3位の平均30.1点、MVP投票2位、2年連続でオールNBA1stチーム選出された198cm・88kgのSGAではなく、201cm・104kgのドンチッチをチョイスすると語った。

「ルカは(SGAよりサイズがあり)シューズを履いたら206cm、208cmと大きいからね。1番(ポイントガード)、2番(シューティングガード)、そして必要であれば3番(スモールフォワード)もできる。文句を言っていない時は、ルカはゲームを支配している。

唯一の欠点は、少し泣き言を言うことだ。愚痴をこぼしていない時は圧倒的なプレーを見せる。基本的にはミスマッチを作れるし、使い方に関係なく相手を苦しめられる。ダブルチームを置かないと止められないと証明しているんだ。SGA も別の才能を持っているけど、俺はより多才な選手(ドンチッチ)を選ぶね」

ドンチッチが6月6日(日本時間7日)にスタートするボストン・セルティックスとのファイナルを制し、自身初のリーグタイトルを手にできれば、さらにその評価は揺るぎないものとなりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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