高速料金、25年度から変動制に 渋滞緩和へ政府検討、骨太原案

首相官邸

 政府が検討する経済財政運営の指針「骨太方針」の原案が4日判明した。高速道路の渋滞緩和に向けて料金体系を抜本的に見直し、25年度からは渋滞時に料金を高くするなど変動制に転換する方針を示した。中小企業の賃上げを支援するため、下請法を改正して人件費の上昇分を取引価格に転嫁しやすくする方針も明記。与党との協議を経て21日の閣議決定を目指す。

 原案では高速道路料金について「最大半額となる料金体系の導入に向け、8月をめどに検討を開始する」と説明。その後にETCを活用し「25年度より段階的に混雑に応じた柔軟な料金体系へ転換していく」とした。

 交通関連では、一般道での自動運転車の走行について「24年度に約100カ所で計画・運行する」との方針も盛り込んだ。運転手不足に対応する狙いがある。

 賃上げでは下請法改正の検討に加え、最低賃金の全国平均時給を30年代半ばまでに1500円に引き上げる目標を「より早く達成することを目指す」とも表明。男女間の賃金格差の是正に向け業界ごとの行動計画の策定を促す方針も記した。

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