安藤誓哉がトークイベント実施「応援してもらっていることをより感じられた」

「個人としてなので、いい責任感もありました」

6月1日、島根のエースガード、安藤誓哉によるトークイベント、『「REAL ME」 〜安藤誓哉がプライベートの自分を語る〜』が都内で行われ、約60名のファンが普段は聞くことのできない話に聞き入った。

「REAL ME」は、本当の自分を表現することで、より身近に感じてもらえるようにするというコンセプトのもの。選手への理解を深め、ファンを増やしていくことを目指している。当日はゆっきーさん(キャン×キャン)の司会で進行。シーズン前のワークアウトやシーズンで感じていたことなど、インタビューのほか、事前に答えた100の質問の答えをテーマに語ったり、ファンの質問に答えたりするなど、充実した時間となった。
「REAL ME」では今後も安藤をはじめ、Bリーガーのイベントを企画しているとあって、ファンにとっては、今後の動向が楽しみなイベントとなりそうだ。

<安藤誓哉インタビュー>
Q.率直にイベントの感想いかがでしょうか。
「楽しかったですね。チームとしてやるイベントではなくて、個人としてなので、いい責任感も感じられました。個人イベントだからこそ、応援してもらっているとより感じられた部分もあると思います」

Q.REAL MEは、本当の自分を表現するイベント。今回どんなところを見せたいって思っていましたか?
「いつも話していることより、もうちょっと深く話したいと思っていました。それが本当の自分だと思うので。ファンと選手という壁は少なからずあったとしても、来てくれている人たちに、できるだけこう自分を見せて、その結果、楽しんでもらえればいいなという風に思っていました」

Q.手応えはいかがですか?
「何が成功かは正直わからないので…。本当に来てくれた人たちが楽しみ、満足してもらえたなら、僕としてはうれしいです」

Q.5月20日に島根との選手契約(継続)が発表されました。「迷いなく契約した」という話がありましたが、島根の魅力はどんなところにありますか?
「正直、今、僕を一番必要としてくれているチームだと感じ、貢献したいっていう気持ちが強かったです。もうそれに尽きますね」

Q.チームの熱量みたいなものが心を打ったわけですね。今季は西地区4位で惜しくもチャンピオンシップには届かず。長いシーズンの中でどんなことを感じていましたか?

「(勝ちきれなかったということに関して)これという要因はなかなか難しいですけど、トークイベントでも言ったように、ちょっとマンネリ化しちゃったんじゃないかなと思います。個人個人が、いい意味での我慢ではなくて悪い意味で我慢してしまったというか。そういうのが多かった気がしています。(チームの軌道修正を)するべきところで変えられなかったというのか。ウチはチームケミストリーがちょっと少なかったですね」

Q.個人としてはリーグ3位の平均20.4得点を記録しました。リーグとしてスコアリングPGが目立ったシーズンでもありましたが、戦っている中で全体としてのバスケの変化といったことは感じましたか?

「Bリーグ自体、展開が本当に早くなってきてると思います。それもあって昔に比べると多分スコアも上がってきていますよね。得点を取っている選手が多いかなとは思いますね」

Q.クラブでは自分が得点を奪っていかなければという意識もありましたか。

「そこは自分のストロングポイントだと思うので、持ち味出していきたいと思っています」

Q.スタッツということでは、今季はリーグ1位の3Pシュート試投数(590本)でした。これはキャリア最高の数字もあります。これだけスリーが増えたのはなぜでしょうか? またスリーのこだわりを教えてください。

「まずチームに任せてもらってるというのと、積極的に打った結果です。こだわりは、できるだけ自分のリズム、フットワークで打つこと。上半身というよりは、その前のステップは意識しています」

Q.キャッチ&シュートとかよりもプルアップのほうが気持ちよく打っている印象です。

「やっぱりプルアップは自分のタイミングで打てるので。そういう面ではありますね。プルアップのほうが自信もあります」

Q.トークイベントではマイケル・ジョーダンやスコッティー・ピペン、ジェームス・ブランソン、ラッセル・ウエストブルックといったNBA選手の名前が出ていましたね。NBAでも、やはりガードが得点を奪う流れがあります。

「チームがどういう風に求めてるかが大きいと思っています。ほかにスコアラーが多ければ、そこまでスコアリングする必要もなくなると思いますし。ポイントガードがスコアリングを求めるチームだったら、ブランソンみたいなPGが必要だろうし。でも僕としてはやっぱり自分の持ち味、得点力を出しつつという感じですね。特に理想は掲げないで、自分がどれだけやれるかっていうことが理想かなと思っています」

Q.チームに求められたものをやる形が今ということですね。最後に、今回トークイベントに駆けつけてくれた方も含めて、ファンにメッセージをお願いします。

「僕を応援してくれている人たちに、最高のプレーを見せたいという思いが強くなるイベントでした。今日は改めて本当に応援されているなと感じました。ずっと(ファンの存在を)そう思い続けるためにも、一番のプレーを見せることが大事だと思うんです。レベルを上げて、来季も応援されるようなプレーを見せたいですし、またファンが増えるようなプレーを見せたいと思います」

Q.トークイベントで、悪いプレーをしたら「ブーイングしていいです」とおっしゃっていましたね(笑)

「半分冗談、半分本気です(笑)。ブーイングされるということは、もっと見たいということだ思うんです。いいブーイングというのも変ですけど(笑)。シーズンで1試合しか、僕のプレーを見られない人もいると思うので、情けないプレーは見せられません。今季の目標は本当に個人的には出しきるっていうことだったんで、またワークアウトして頑張ります」

※この原稿は月刊バスケットボールWEB()に掲載されたものです

© 日本文化出版株式会社