松本人志がA子さん、B子さんの〝人定〟譲らぬワケ 別人による「なりすまし」警戒

松本人志

ダウンタウンの松本人志(60)が週刊文春を提訴した訴訟で、松本側の主張の詳細が分かった。松本側は、被害を訴えるA子さんらの〝人定〟のための情報開示を請求しており、プライバシーの観点から疑問視されているが、譲らない。松本がA子さんの素性は開示されると思っていたこと、文春のネタ元がA子さんのなりすましではと警戒していることなどが浮かび上がった。

松本は昨年12月に文春で、A子さん、B子さんから性的被害を受けたと告発された内容が事実無根で名誉毀損されたとして発行元の文芸春秋らを提訴した。その訴訟の弁論準備手続が5日、ビデオ会議システムで行われる。弁論準備手続は、訴訟の争点を明確にして審理をスムーズにするための措置で、原則非公開。5日の弁論準備手続も非公開だ。

3月の第1回口頭弁論で松本側は、被害を訴えるA子さん、B子さんの実名、住所、生年月日、容姿の分かる写真など、人定のための個人情報の開示を請求した。これがプライバシーの観点でSNSでは疑問が寄せられ、文春の代理人の喜田村洋一弁護士は「そんなアホなことがあるかいな」と反発した。

それでも松本側は譲らない。松本側が書面で、個人情報の開示を請求する詳細な主張を展開していることが分かった。その理由は複数列挙されている。

松本はこれまで女性の同意を得ずに性的行為を強制したことは一度たりともなく、それはすなわち松本から性的行為を強制された女性は存在しないことを意味する。性的行為の強制を口にする女性がいるのであれば、まずは被害者とされる女性を特定しないと、その女性が実在するか判断できないという主張だ。

また、3月に文春でA子さんが「何度でも証言台に立ちます」と決意表明したため、松本は文春からA子さんの情報が開示されると思っていたとした。

A子さん、B子さんが被害を受けたとする現場にいたかを正確に認否するためにも、A子さん、B子さんの素性を知ることが不可欠と指摘。別人がA子さんになりすまし、ガセ情報を文春に提供した可能性も憂慮している。

A子さん、B子さんの個人情報が開示されれば、プライバシーを大きく侵害されるが、これにも必要な措置に応じる構えだ。吉本関係者の話。

「松本さんの代理人は審理上で、A子さん、B子さんの個人情報を開示して原告、被告で共有し、世間に漏れないよう秘匿したいと考えているそうです。一部では松本さんと文春が和解する可能性も伝えられているけど、あり得ません。全面対決は続きます」

文春側はどう対応するか。

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