【西武】渡辺監督代行 今季9度目サヨナラ負けも…〝戦う姿勢〟堅持「絶対に次はやり返す」

代行就任後、黒星先行となった西武・渡辺監督代行

手中にあった逆転勝利が土壇場で逃げていった。西武は4日のヤクルト戦(神宮)に延長10回の末、3―4でサヨナラ負け。渡辺久信監督代行(58)の新体制になって初めて1点差ゲームを落とし2勝1敗、交流戦はこれで3勝4敗と黒星がひとつ先行した。

7回、外崎の同点ソロと代打・栗山の史上15人目400二塁打での逆転劇。9回には岸の4号ソロで2点差に突き放し、逆転勝利を手中にしかけていた。

しかし、悪夢は9回以降に待っていた。先発・今井が二死一、二塁まで129球の力投。サンタナをスライダーで空振り三振に取ったところで、ベンチの渡辺代行は今井から守護神・アブレイユにスイッチした。そしてここから流れは暗転し、アブレイユが山田に2点同点二塁打を許した揚げ句、延長10回のサヨナラ劇へと試合の主導権がヤクルトへと流れて行った。

渡辺代行は「今井は気持ちも入って非常にいいピッチングをしてくれた」と9回二死まで129球の力投を展開した先発右腕をねぎらった。その上で「あそこはサンタナを三振に取ったところで一杯いっぱい。今井はウチの中では一番球数を放れるピッチャー。そのまま行かせる手もあったと思う。こちらの判断として交代した。そこが裏目に出た」と潔く自らの継投失敗を認めた。

カウントを悪くして山田に同点二塁打を打たれたアブレイユについては「走者がいる状況とかは関係ない。ボール自体がカウントを作るのに苦労している感じが今日見て、またしました」と批評。それでも「ただ、今あそこのポジションを投げれるピッチャーは誰なのかとなると、アブレイユなんだろうなという感じ」と言及するしかなかった。

今季9度も繰り返されてきたサヨナラ負けだが、最善手を打ち尽くして負けた同代行は〝ファイティングポーズ〟を崩していない。

「こういうゲームってシーズン中よくあることなので、こういうゲームを勝ち切るか、勝ち切らないかというところでチームの力の差が出てくると思う。今日はやられたけど、絶対に次はやり返すつもりでやっていきたい。そう思ってます。闘志が沸いてきました」

良くも悪くも選手は指揮官を見ている。トップが戦う姿勢を見せている以上、選手があきらめるわけにはいかない。

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