【ソフトバンク】守護神オスナに与えた「3連休」 1点差でも〝登板なし〟の狙い

復調を見せているソフトバンクの守護神オスナ

パ首位のソフトバンクは、4日の中日戦(バンテリン)に3―2の逆転勝ちを収めて4連勝を飾った。貯金は今季最多に並ぶ19。交流戦は5勝2敗となり、巨人、楽天と並んで首位に立った。12球団最多8度の栄冠に輝いてきた得意の交流戦でも強さを見せつけている。

有原と高橋宏の好投手同士の投げ合いとなったカード初戦。2回に甲斐の適時打で先制するも、4回に有原が逆転を許して一時は暗転した。それでも7回に相手の暴投で追いつくと、9回に栗原が竜の絶対守護神・マルティネスから殊勲の勝ち越し打。負傷離脱した柳田の代役で「3番」を担う27歳が試合を決めた。

先週末に柳田の長期離脱という〝悪夢〟が襲ったが、チームはそこから一丸となって、いずれも2点差以内の接戦を制して4連勝。「こういう時こそ底力の見せどころ」と語った小久保監督のゲキにナインが見事に応え、再び上昇気流に乗った。

先を見据え、用意周到だった。1点リードの9回のマウンド、出てくるはずの男が出てこなかった。絶対守護神のロベルト・オスナ投手(29)が2日の広島戦に続いてベンチ外。3日の移動休日を挟んでの3連休に、倉野投手コーチは「勤続疲労がどうしてもあるんで、休めるところで休ませるということを考えていた。いい状態でどれだけ維持できるかが大事」と説明した。

開幕から本調子でなかった右腕だが、前カードで2試合連続セーブをマーク。いずれも完璧な内容だった。確実に状態を上げているだけに、首脳陣は完全復調を後押しする狙いで異例の3連休を設けた形だ。ともすれば不穏に映りかねないが、強さを強調する一手だった。

最後はオスナの代役を務めた松本が3人で締めてプロ初セーブ。単なる1勝ではなく、〝取れ高〟の多いカード先勝となった。

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