フォードのモータースポーツ責任者がGM/キャデラックのF1参戦を支持「このスポーツに迎え入れたい」

 フォードのモータースポーツ責任者マーク・ラッシュブルックは、近い将来にライバルメーカーのゼネラルモーターズ(GM)がアンドレッティ・グローバルと提携し、F1に参入することを支持すると発言した。

 アンドレッティは、GMのキャデラックブランドのパワーユニット供給を受けて11番目のチームをF1に参入させるため申請を行い、同スポーツの統括団体であるFIAの承認を得た。しかしFOMは、アンドレッティがF1参入にあたって技術的課題の規模を理解しておらず、選手権に大きな商業的価値を加えることがないという理由で、彼らの申請を却下した。

 GMはこれまでF1に参戦したことはないが、フォードは2026年にレッドブル・レーシングにパワーユニットを供給してグランプリレースに復帰する予定だ。ラッシュブルックは、チャンピオンシップにアメリカのライバルがさらに数社加わることに賛成している。

「我々は他のマニュファクチャラーと競争するためにレースに参戦するが、F1にはすでに多くのマニュファクチャラーが存在する」と、ラッシュブルックは今週『Associated Press』に語った。

「我々はもちろん、ゼネラルモーターズをこのスポーツに迎え入れたいと思っている。彼らは、どのチームからも独立したパワーユニットマニュファクチャラーとして参入する能力を持ち合わせている」

「彼らは既存の10チームのいずれかと提携する可能性があるが、我々は間違いなく彼らを歓迎するだろう。アンドレッティについても同様だ。我々はアンドレッティに対してなんの抵抗感もない」

2024年F1第6戦マイアミGP マーク・ラッシュブルック(フォードパフォーマンスモータースポーツ・グローバルディテクター/写真左)、マイケル・アンドレッティ(アンドレッティ・グローバル CEO/写真中央)、J.F. トーマン(アンドレッティ・グローバル エグゼクティブヴァイスプレジデント&COO/写真右)

 2028年に向けて、プロジェクトの扉は多少なりとも開かれているが、既存チームの分配金の取り分の減少を補うために新規参入チームに課される“希薄化防止料”が、それまでに大幅に増額されることが予想される。

 以前、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、グリッドに11番目のチームを追加することを奨励し、アンドレッティの申請を支持していた。しかし現在は、アンドレッティが地位を確保するには、既存のチームを買収する方がよいと述べている。一方アンドレッティはF1参入の希望を諦めておらず、シルバーストンに新しい施設を開設し、F1組織からパット・シモンズを起用して技術部門を強化している。

 フォードのマスタング・ブランドとGMのシボレー・ブランドは、アメリカのストックカーシリーズであるNASCARですでに接戦を繰り広げてる。彼らはそれぞれペンスキーとヘンドリック・モータースポーツと提携し、過去に4回タイトルを獲得している。ラッシュブルックと同等の役職に就いているGMのマーク・ルースは、彼らのライバル関係をF1に広げるだけでなく、アメリカのオープンホイールシリーズであるインディカーで対決することにも意欲的であると示唆した。

「マーク・ラッシュブルックに感謝する。また、アメリカのオープンホイールレースを盛り上げるためにも、フォードがインディカーに参戦したら歓迎するだろう」とロイスはソーシャルメディアで述べた。

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