ボルボ、世界初のEV電池パスポート発行へ EU義務付け前に

Nick Carey

[ロンドン 4日 ロイター] - スウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カーズは電動SUV(スポーツタイプ多目的車)の旗艦モデル「EX90」について、材料の原産地、部品、リサイクル素材、カーボンフットプリント(温室効果ガス排出量)を記録した世界初のEV(電気自動車)バッテリーパスポートを導入する。同社がロイターに明らかにした。

EVバッテリーパスポートは、英新興企業サーキュラーと5年余りかけて共同開発した。

バッテリーパスポートは2027年2月から欧州連合(EU)で販売されるEVに搭載が義務付けられる。

ボルボのグローバルサステナビリティの責任者、バネッサ・ブタニ氏は、パスポートを規制開始の3年近く前に導入することについて、ボルボが2030年までに完全EVのみの生産を目指す中、自動車購入者に透明性を示すことが目的だと説明した。その上で「パイオニアであり、リーダーであることはわれわれにとって本当に重要なことだ」と強調した。

バッテリーパスポートが付いたEX90の生産は米サウスカロライナ州チャールストン工場で間もなく開始され、今年下半期から欧州と北米の顧客に納車される予定。

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