ボカロPの登竜門「ボカコレ」運営、ランクイン目的の相互リアクションに注意喚起

ドワンゴが主催するオンライン参加型イベント「The VOCALOID Collection(以下、ボカコレ)」運営が6月4日、「集団的に行われる交換条件を元にした自薦に関する注意喚起」と題した声明を公式Xで発表した。

「ボカコレ」運営は、同イベント内で実施されるランキング企画へのランクインを目的に、投稿作品の内容に関わらず、投稿者同士が相互にリアクション(再生、コメント、いいね、マイリス)し合う行為が確認されていると説明。

参加クリエイターに対し、「一方的な作品の押し付けや(リアクション)行為の強制によって義務感を生じさせるような行為」は控えるように呼びかけた。

ボカロ文化の登竜門「The VOCALOID Collection」

「The VOCALOID Collection」は、「ニコニコネット超会議」のスピンアウトとしてスタートしたVOCALOID(ボーカロイド)文化の祭典。

同イベントの開催期間中、ボカロPをはじめとする参加クリエイターたちは、ボカロ動画作品を一斉にニコニコ動画へ投稿。そのリアクション数を集計し、各種カテゴリでランキング順位を競う。

クリエイターにとっては、新たなリスナーを獲得できる場、言い換えれば“VOCALOID文化の登竜門”として機能している。

前回「The VOCALOID Collection ~2024 Winter~」の作品投稿数は、過去最高となる約7100件を記録した。

「ボカロ文化を楽しむ祭典」という趣旨に反すると明言

今回の声明で「ボカコレ」運営は、ランクインを目的に、以下のような行為が確認されていると発表。

投稿作品の内容に全く関係なく、投稿期間にニコニコ動画上でのリアクション(再生、コメント、いいね、マイリス)を交換条件にして、お互いの作品にリアクションしあう行為、およびチャットツールなどを利用した同行為のための組織的な活動

投稿作品の内容に関係なく交換条件によって数値を得る行為は、「ボカロにまつわる人々が参加し、ボカロ文化を楽しむ祭典」という、同イベントの趣旨とは外れたものであると注意した。

一方、リスナーに対しては、すべての投稿作品について、上記に該当する行為が行われているか確認することは不可能であると説明。

その上で、上記に該当する行為を行っている(可能性がある)参加クリエイターを見つけた場合でも、誹謗中傷などの攻撃を加える言動は控えるように呼びかけている。

次回「The VOCALOID Collection ~2024 Summer~」は、8月2日(金)〜5日(月)に開催。なお、過去2回行われたトライアル企画「ネタ曲投稿祭ランキング」が、次回は休止となる(外部リンク)。

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