「メッツは主砲アロンソを夏にトレードする」 複数のGMが予想

メッツは昨季、年俸総額3億ドル以上を投じてスター軍団を形成しながらも低迷。夏場にはポストシーズン進出を諦め、ジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザー、トミー・ファム、マーク・キャナ、デービッド・ロバートソンといった主力選手を次々に放出した。今季もここまで26勝35敗でナ・リーグ東地区4位と低調な戦いに終始。ワイルドカード圏内からはまだ4ゲームしか離されていないが、昨季に続いてトレード・デッドラインで売り手に回る可能性が高いとみられる。オフにFAを控える主砲ピート・アロンソの動向が注目を集めそうだ。

米スポーツ専門チャンネル「ESPN」のジェフ・パッサン記者によると、他球団の複数のGMが今夏、メッツがアロンソをトレードで放出することを予想しているという。最大の要因となっているのが、メッツがぜいたく税の基準額を大幅に超過していることだ。

メッツはアロンソを今季終了まで保有し、オフにFAとなるアロンソにクオリファイング・オファーを提示した場合、アロンソが他球団と契約すればドラフトの補償指名権を得られる。しかし、ぜいたく税の基準額を超過しているため、メッツが得られる指名権は4巡目終了後となる。であれば、アロンソをトレードで放出し、対価として他球団のプロスペクトを獲得するほうが得策というわけだ。

また、アロンソは今季の年俸が2050万ドルと高額なため、メッツはシーズン途中でアロンソを放出することで今季のペイロールを削減し、ぜいたく税によるペナルティの金額を少しでも多く削減することができるというメリットもある。ポストシーズン進出を十分に狙えるような状況にならない限り、メッツにはアロンソをキープし続けるメリットはないと言える。

現在29歳のアロンソはデビューした2019年に新人新記録の53本塁打を放ち、本塁打王のタイトルを獲得。2022年には自己最多の131打点を叩き出し、打点王に輝いた。新人王、オールスター・ゲーム選出3度のほか、ホームラン・ダービーで2度優勝するなど、球界屈指の長距離砲として活躍を続けている。今季はここまで61試合に出場し、打率.237、14本塁打、31打点、OPS.784を記録。夏が近づくにつれて、アロンソの周辺も騒がしくなっていきそうだ。

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