価値観に溝を感じました… 友だち付き合いを優先する夫婦が見舞われた「ホームパーティでのトラブル」【前編】

価値観の合う男性と出会い…

「夫の直弘(仮名)とは、4~5年前に共通の知り合いを介して出会いました。お互いに友だちが多く、その会も多くの友人が集まっていました。私も夫も、何より友人が1番大事というタイプ。そういった共通認識があったため、親しくなるのも早かったです。交際が始まり、スムーズに結婚となりました。
結婚後、私たちは月に1~2回、友人を10人ほど招いてのホームパーティを開くようになりました。それだけのスペースのある、少し広めの部屋を選んで住んでいました」

ホームパーティでの出会いがキッカケに

「ホームパーティをするようになって半年ほど経ったころ、夫に、“彩菜ちゃんて彼氏いるの?”と聞かれました。彩菜というのは、私が以前勤めていた会社の後輩。パーティにも参加してくれたことがありました。
“いないけど何で?”と尋ねると、“寛人が気になっているみたいなんだ”と言うのです。寛人というのは、夫の職場の同僚。なんとなく恋の始まりそうな予感です。自分たちの友人同士が恋に落ちるなんて素敵なこと。私たちも嬉しく感じました。次のホームパーティで二人を招いた際、連絡先を交換している姿を微笑ましく眺めていました」

友人同士の恋の結末

「二人の恋の行く末を案じながらしばらく経ったころ、夫から“寛人がフラれたらしい”と報告を受けました。何度か二人で食事に行ったそうですが、連絡しても返事が来なくなってしまったようなのです。私は心配になり、彩菜に連絡をしてみました。すると、“ごめんなさい”と謝られました。仕事が忙しく、それに今は彼氏も欲しい心境ではないとのこと。要するに、タイミングが合わなかったとのことでした。こればかりは仕方がないですが、私たちもどこかガッカリはしました。
ただそこでひとつ問題が。二人ともパーティの常連だけに、再び顔を合わせてしまうのはどうか……となったのです」

夫婦関係に溝ができてしまい…

「夫の意見としては、“寛人はフラれた側だから楽しませてあげたい”と、パーティに参加させたいとのこと。しかし私としては、彩菜に非はなく、今まで通りパーティ呼んで楽しい時間を過ごしたいという願望がありました。
悩んだ挙句、夫がある提案をしました。“二人が友だちになればいいんだ”と言うのです。夫は“男女の友情はある派”であり、友だちになって友好関係を築けばいいと言うのですが、人の心はそんなに簡単じゃありません。友だちになるにしても、期間は必要なはずです。強引に推し進めようとする夫を見て、私は違和感をおぼえました。初めて友だちに関することで意見に食い違いが生じ、なんとなく、夫婦関係に溝を感じた出来事でした」

“ホームパーティをキッカケに夫婦関係に溝を感じた妻の告白”をご紹介しました。
価値観が同じであったとしても、そのなかで多少のズレは存在します。逆に、同じ価値観だから自分たちは大丈夫だと高を括っていると、大きなトラブルに見舞われてしまうこともあるかもしれません。

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