集中治療室の近くでドラマ撮影、スタッフが患者の家族に「泣き声静かに」、中国で物議

中国のSNS上にこのほど、病院の集中治療室の近くでドラマを撮影していたスタッフが、緊急入室した患者の家族に対し、泣き声を静かにするよう求めたとする動画が投稿され、物議を醸している。

中国メディアの読特新聞によると、中国のSNS上にこのほど、病院の集中治療室(ICU)の近くでドラマを撮影していたスタッフが、ICUに緊急入室した患者の家族に対し、泣き声を静かにするよう求めたとする動画が投稿され、物議を醸している。

動画を投稿したのは患者の家族の男性。男性の母がICUに緊急入室し、男性の姉がそばで泣いていたところ、撮影班の1人が突然やってきて、泣き声を静かにするよう求めたという。

男性によると、この出来事があったのは5月31日で、場所は河南省新鄭市の華信民生医院。その後、撮影班からおわびの気持ちを伝えられたが、男性は病院と撮影班に共同で公に謝罪するよう求め、病院側に対しては撮影現場に病院の関係者が1人もいなかった状況について説明することも求めたという。

これに関連し、中国メディアの深セン特区報は5日、SNS・微博(ウェイボー)の投票機能を使い、「ICU近くでのドラマ撮影についてどう思うか」について、3択でアンケートを実施した。記事執筆時点で、「病院は病気を治し人を救う場所なので不適切だ」が82.2%と圧倒的で、「理解できるが、病院の秩序や患者の権益に影響を及ぼしてはいけない」が9.3%、「(病院の秩序を)妨げないよう、院内での撮影範囲を明確化すべき」が8.5%だった。(翻訳・編集/柳川)

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