熱中症予防呼びかけ 三重県知事、全市町でシェルター指定へ

【定例記者会見で、熱中症予防を呼びかける一見知事=県庁で】

 一見勝之三重県知事は5日の定例記者会見で、本格的に暑くなる前から熱中症予防をするよう県民に呼びかけた。また、熱中症特別警戒アラートの発表時に開放する「クーリングシェルター」が、7月中にも県内の全市町で指定されるとの見通しを示した。

 一見知事は、日傘や帽子の使用▽扇風機やエアコンによる温度調整▽十分な水分補給―などの対策を紹介。「暑さに慣れていないと熱中症になりやすい。屋内でも注意してほしい」と述べた。

 県によると、県内では今年、既に52人が熱中症とみられる症状で救急搬送された。昨年は1460人が搬送され、うち約半数の767人が高齢者。約4割が自宅での発症だった。

 また、国は今季から、熱中症警戒アラートよりも一段高い熱中症特別警戒アラートを設けた。特別警戒アラートの発表時には、冷房を備えた施設がクーリングシェルターとして開放される。

 県内では、四日市市や鈴鹿市などの13市町が既にシェルターを指定した。桑名市などの12市町は今月中に指定する予定。津市などの4市町は7月中にも指定する見込みという。

 一見知事は特別警戒アラートについて「今までに例はないが、これから出る可能性がある」とした上で「アラートが発表された時には、シェルターへの移動を検討してもらいたい」と述べた。

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