大玉ずらり 金沢すいか6000個出荷

初出荷を迎えた金沢すいか=6日午前10時、金沢市のJA金沢市砂丘地集出荷場

 金沢市の農産物ブランド「金沢そだち」に認証されている大玉の「金沢すいか」の出荷が6日、同市下安原町のJA金沢市砂丘地集出荷場で始まり、生産者20人が持ち込んだ約6千個が箱詰めされた。7日に競りに掛けられ、同日昼ごろにも石川県内の店頭に並ぶ。

 金沢すいかはシャリシャリとした歯触りの良さとみずみずしさが特長。初物は1個の重さが7~8キロで、5月下旬からの昼夜の寒暖差で甘み十分に育った。今季は農家56軒が103.4ヘクタールで栽培し、7月下旬までに県内をはじめ、関西や関東、中京圏に例年並みの約6240トンを出荷する。

 能登半島地震では粟崎、五郎島両地区のスイカ畑で水を供給するパイプラインが破損するなどの被害が出た。すでに復旧し、出荷量に影響はないものの、同JA西瓜(すいか)部会の清水大志部会長(46)は「不安がある中で出荷できてうれしい。栄養も水分もあるスイカをたくさん食べて暑い夏を乗り越えてほしい」と話した。

  ●「福幸」スイカ競りに

 金沢市中央卸売市場で行われる初競りでは、能登半島地震の被災地「復興」にちなみ、スイカ表面に「福(ふっ)幸(こう)」の文字が浮き上がった「能登福幸金沢すいか」が競りに掛けられ、収益が義援金に充てられる。JA全農のネット通販「JAタウン」では、売り上げ1個につき100円を被災地に寄付する。

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