「草取りの方が楽だった…」と後悔するかもしれない地被植物
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植物がのびのび成長する季節は、雑草もぐんぐん成長しますよね。「草取りが大変だから、雑草対策としてグランドカバーを植えようかな」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、グランドカバー植物の中には、生育旺盛で繁殖力が強すぎるものもあります。知らずに植えると管理が大変で「草取りの方が楽だった」と後悔するかもしれません。
そこでこの記事では、植える前に知っておきたい、生育旺盛で繁殖力が強すぎるグランドカバー5選を参考価格とともにご紹介します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
この記事で紹介する、庭植えすると「後悔するかもしれない」グランドカバープランツ
- ヒメイワダレソウ(リッピア)
- ツルニチニチソウ(ビンカ・マヨール)
- ヒメツルソバ(ポリゴナム)
- アイビー(ヘデラ)
- ワイヤープランツ
植えてはいけない?きれいな花が咲くグランドカバー3選
ヒメイワダレソウ(リッピア)[常緑多年草]
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春から晩秋まで長い期間、ランタナに似たかわいい小花を咲かせるヒメイワダレソウ。芝生よりも育てやすく、常緑で雑草を抑制し、踏んでも大丈夫など、グランドカバーとしての利点がたくさんある植物です。
しかし、その利点を上回ってしまうのが繁殖力の強さ。タネの発芽率がよいことに加え、茎からも根を出して繁殖します。地中に残った地下茎からも発芽して成長するため、一度植えると完全に撤去するのが難しい植物です。
ヒメイワダレソウは、環境省が定める生態系被害防止外来種リスト内の「重点対策外来種」に登録されています。
※参考価格:130~650円前後(3号ポット苗)
ツルニチニチソウ(ビンカ・マヨール)[常緑多年草]
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ツルニチニチソウは、春から梅雨前にかけてかわいらしい花を咲かせます。斑入りの品種もあり、花も葉も楽しめるグランドカバー植物。日陰でも育つため、一見使い勝手のよい植物に感じられます。
しかし強健で成長スピードが早く、伸びたつるからも根を出して広がっていきます。また、ツルニチニチソウには毒があるため、小さなお子さんやペットが口に入れないように注意が必要。茎などの切り口から出る白い液でかぶれることがあるので、お手入れの際は手袋をつけましょう。
ツルニチニチソウも、環境省が定める生態系被害防止外来種リスト内の「重点対策外来種」に登録されています。
※参考価格:250~1100円前後(3~3.5号ポット苗)
ヒメツルソバ(ポリゴナム)[落葉多年草]
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ヒメツルソバは、春から晩秋までの長い期間、金平糖のようなかわいらしい花を咲かせます。秋には紅葉も楽しめるため、季節を感じられるグランドカバー植物です。
しかし、ヒメツルソバも繁殖力がとても強い植物。地下茎だけでなく、こぼれ種でも増えることから、各地で雑草化しています。タネの発芽率もよく、ブロックやコンクリートなどの隙間でも発芽して成長します。
ヒメツルソバは、環境省が定める生態系被害防止外来種リスト内の「その他の総合対策外来種」に登録されています。
※参考価格:250~650円前後(3~3.5号ポット苗)
植えてはいけない?葉がおしゃれなグランドカバー2選
アイビー(ヘデラ)[常緑多年草]
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さまざまな形の葉や斑入り模様がおしゃれなアイビー。寄せ植えやリースなどで動きを出したり、カラーリーフとして彩りを添えたりと、使い勝手がよく人気のつる性植物です。
そのため「グランドカバーにしたらおしゃれかも」と思われがちですが、庭に植えると一気に広がってしまいます。とくに、上へ登ろうとする力が強く、家の外壁やフェンスなどに気根を出して張り付きます。はがしても気根の痕は取れず、外壁やフェンスが汚れ、後悔する原因になるでしょう。
また、カットした茎からも根を出して再生するので、一度植えると撤去が難しい植物です。
※参考価格:250~800円前後(3号ポット苗)
ワイヤープランツ[常緑小低木]
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ワイヤープランツは小さい葉と細い茎がおしゃれで、寄せ植えやリースなど、さまざまなアレンジに使われています。
ワイヤープランツも成長が早く、すぐに地面を覆いつくして壁も登っていきます。つる植物のように見えますが、ワイヤープランツは低木の仲間。茎や根がとても丈夫なため、切るのも抜くのも大変で、カットした枝や根からも再生して成長します。そのため一度植えると駆除が難しい植物です。
※参考価格:200~750円前後(3号ポット苗)
まとめにかえて
お庭に植えると後悔するかもしれない、生育旺盛で繁殖力が強すぎるグランドカバー5選をご紹介しました。
このような植物のメリットは、乾燥や病害虫に強く、肥料もほとんど必要としない丈夫で育てやすい植物だということ。
また、参考価格を見てもわかる通り、比較的安価で購入できる植物が多く、シンプルな品種はとくに安く販売されています。
もし家にお迎えしたい場合は、グランドカバーではなくプランターで育てて、外に広がらないようにするなど、注意しながら楽しめるとよいですね。
【ガーデニング豆知識】一年草・多年草・宿根草の違いとは?
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さいごに、宿根草と、多年草・一年草の違いも整理しておきましょう。
- 一年草:発芽からタネができるまでのサイクルがワンシーズンで完結する植物
- 多年草:開花後も生長を続け、翌年以降も開花が楽しめる植物。常緑性と落葉性がある
- 宿根草:落葉性の多年草を特に区別して「宿根草」と呼ぶことがある。開花後地上部分の茎や葉が枯れ、根は生きたまま休眠する。
参考資料
- 環境省「生態系被害防止外来種リスト」