オーナーはなんと現役プロレスラー!「ヴァンヴェール珈琲」は親子2代続く異色の喫茶店【福岡市早良区】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNSでの人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。
中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡にある「昭和レトロを感じられる喫茶店」をご紹介していきたいと思います!

「ヴァンヴェール珈琲」の場所は、藤崎通り商店街のそば

参考資料:藤崎通り・高取・中西・西新中央・オレンジ通り商店街マップ

今回ご紹介する「ヴァンヴェール珈琲」は、福岡市早良区高取の「藤崎通り商店街」から路地を一本入った場所に位置しています。

「藤崎通り」「高取」「中西」「西新中央」「オレンジ通り」という5つの商店街で構成される、「サザエさん商店街通り」の一角にあります。

最寄駅は福岡市地下鉄「藤崎駅」。明治通り側と商店街側のどちらからでも行くことができます。

明治通り側から行くなら「紅葉八幡宮」へと向かう鳥居を入ってすぐの場所です。

藤崎通り商店街側からは、こちらの角から路地に入ってください。どちらも藤崎駅から徒歩1分とアクセス良好です。

絶大なインパクトの外観にワクワクが止まらない!

こちらがヴァンヴェール珈琲の外観。いやはや、なんとも強烈なオーラを放っております!

藤崎通り商店街では間違いなくNO.1のインパクトですね。

オーナー自身でさえ「想定より大きすぎました(汗)」と語るほどの巨大な看板が目印。

ちなみに右側で両手を挙げているのはお店のオリジナルキャラクター「ヴァンヴェールマン」です。

店頭には昔のバスの待合所にあったような年季の入ったベンチもスタンバイ。経年劣化具合がシブすぎます!

オーナーの「好き」をぎゅっと凝縮した個性あふれる店内空間

こちらが店内の全景。まさに「おもちゃ箱をひっくり返したような」という形容詞をそのまま体現したような店内。

プロレスグッズを中心に、コミックからグッズまでいろんなアイテムが所狭しと並びます。さらに天井にはミラーボールまで完備されております!

店内で一線を画しているのが重厚なソファー席。しかもこの席のテーブルはガラス張りのショーケースになっているんです。

ショーケーステーブルの中は、オーナーが長年かけて集めてきた様々なアンティークグッズがぎっしりです。

さらにお店の奥へと進むとそこはさらにディープなエリア。ありとあらゆるコレクターアイテムが並びます。

プロレスマスクやチャンピオンベルトも展示されています。

壁には親交のある「キン肉マン」の作者・ゆでたまごさんをはじめ、著名人のサインもたくさん飾られていました。プロレスファンを中心に「福岡に行くならヴァンヴェール珈琲!」を合言葉に、全国各地からいろんな方が来店されているそうです。

ヴァンヴェール珈琲の歴史

現役プロレスラーでもあるオーナーの「ヴァンヴェール・ネグロ」さん(写真右)と店長で奥様の紀子さん。ご結婚20年ながら、実に仲睦まじいお二人です!

この個性あふれる「ヴァンヴェール珈琲」を営むのは、「ヴァンヴェール・ネグロ」さんと紀子さんご夫妻。なんと「ヴァンヴェール・ネグロ」さん、現役のプロレスラーでもあるんです!

そもそも「ヴァンヴェール珈琲」が誕生したのは1970年代のこと。ネグロさんのお父様が博多駅の筑紫口で元々立ち上げた喫茶店で、ネグロさんも幼い頃からコーヒーの香りに包まれる中で生活をしていたそう。

ネグロさんは高校卒業後、大阪のケーキ製造会社でパティシエとして勤務。その後、家業を継ぐべく帰福し、筑紫口のお店に配属されたのですが、そこでアルバイトをしていた紀子さんと出会い、交際・ご結婚されました。

それから姪浜駅にあった2号店を任されることになったのですが、当時ネグロさんが担当していたのがウエディングケーキの製造。一時期はなんと福岡市内の8割ものウエディングケーキの製造を担当していたんだとか!

しかし、駅中のお店で365日休みなしという多忙な日々を過ごす中、大好きな家族との時間を大切にしたいという思いで家業からの独立を決意。

さらにそんなタイミングで、「プロレスラーになりたい」という幼い頃からの夢を叶えるべく、なんとプロレスラーとしてもデビュー!

その結果、喫茶店のオーナー兼プロレスラーという「二刀流人生」を歩むことになったのです。

そして2014年、現在の場所に同じ屋号の別店舗として「ヴァンヴェール珈琲」をオープンされました。

オープン当日はたくさんのお友達が来店したのですが、結婚式をやっていなかったネグロさんと紀子さんのために、お友達がサプライズでなんと結婚式をプレゼント!

ご丁寧に神父さんまでやってきて、お店のオープン初日にお店で結婚式を挙げたんだそうです!

こちらが伝説の「オープン初日に結婚式」の写真。お店の壁もまっさらな白壁で現在とは全く異なる印象ですね。

それから今年で丸10年。現在お店は紀子さんが店長となり、ネグロさんはご自身のプロレス団体「プロレスリング マイウェイ」を大野城市に旗揚げ。道場で子供たちにプロレスを教えつつ、プロレスラーとしても関東・関西方面や、メキシコやアメリカなどの海外にも遠征しているんだそうです!

フルーツカッティングの技術が光る「プリン・ア・ラ・モード」

最近SNSでもよく取り上げられているという「プリン・ア・ラ・モード」は税込1,200円。

レトロな舟形のガラス皿と、昔懐かしい先割れスプーンで提供されます。

このプリンアラモードの最大の特長なのがフルーツカッティングの技術!常時5種類のフルーツと、数種類の季節のフルーツで構成されており、その全てに繊細かつ美しいカッティングが施されているんです!

長年培ってきた喫茶店の調理スキルが活かされています。

メインとなるカスタードプリンは昔懐かしい固めの自家製プリン。そこにオリジナル配合のソフトクリームとホイップクリームを絡めながらいただきます。ボリュームも満点なので、かなりの満足感と多幸感が得られる一品!

ちなみにプラス300円でコーヒーをセットにできますよ。

そのほかにも個性的なメニューが勢揃い

暑い季節におすすめなのが「モカフロステッド」税込650円。

冷たいアイスコーヒーの上にミルク感の強い自家製ソフトクリームがたっぷり乗った珈琲フロート。くるんと曲がったストローも可愛いですね。

「喫茶店のナポリタン」は税込750円(コーヒーセットは税込1,000円)。

昔の喫茶店のメニューの代表格だった「あの頃のナポリタン」の味を、ネグロさんと紀子さんが二人で考えに考え、忠実に再現したもの。

また、ネグロさんがプロレスで海外遠征した際、現地で食べて美味しかったものを積極的にメニューに取り入れているそうなので、福岡ではなかなか食べられない海外の味を楽しめますよ。

ということで、「ヴァンヴェール珈琲」についてご紹介させていただきました。

父からの喫茶店の事業承継と独立、そして喫茶店経営とプロレスラーの二刀流生活。

ネグロさんの人生は、かのアントニオ猪木の名言「一寸先はハプニング」に通ずるものがありますが、そんな「好きなことで生きていく」ことができるのも、紀子さんはじめご家族の理解あってのこと。それはネグロさんご自身も日々感謝しておられるそうです。

これからも藤崎通り商店街イチ「とんがったお店」として末長く続くことを祈ります!

ヴァンヴェール珈琲

住所:福岡市早良区高取2丁目1-6

電話番号:092-851-1808

営業時間:12:00~22:00(L.O. 21:00)

定休日:水曜日

Instagram:https://www.instagram.com/ventvertcoffee/

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