尖閣諸島に携帯中継基地を 実効支配の「見える化」へ維新・松沢氏が訴え 上川外相は「適切に…」

松沢成文氏

 中国が沖縄県・尖閣諸島の周辺海域で軍事活動を活発化させていることを巡り、日本維新の会の松沢成文氏(参院神奈川選挙区)は6日の参院外交防衛委員会で「携帯電話用の中継基地を設けるなど諸島での日本の実効支配を見える化すべきだ」と訴えた。環境省職員の上陸による生態系調査も求めた。

 尖閣について政府は「疑いなきわが国固有の領土」との立場、一方で上陸は「政府関係者に限る」として事実上認めていない。周辺での中国軍などの動きを巡っては、木原稔防衛相が今月1日、中国の董軍国防相との会談で懸念を伝えている。

 松沢氏は中継基地について「島しょに暮らし周辺海域で働く漁業者らの利便性向上にもつながる」と主張。上川陽子外相は「領土問題は存在しない」としながらも、「政府において適切に対応していく」との従来答弁を繰り返し、提案にはくみしなかった。  

© 株式会社神奈川新聞社