LG 4Kテレビ2024年モデルはAI強化、ゲーミング志向42インチから400万円の壁掛け97インチ有機ELまで

LG 4Kテレビ2024年モデルはAI強化、ゲーミング志向42インチから400万円の壁掛け97インチ有機ELまで

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LGが日本国内向けテレビの2024年モデルを発表しました。

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有機ELテレビは、国内最大という97インチ(418万円前後)を含むフラッグシップG4シリーズ、ゲーミング向きの42インチ・48インチも選べるハイグレードC4シリーズ、普及モデルのB4シリーズで計15機種。

(▲画像:LG OLED TV 2024年ラインナップ)

今年は最大150%の輝度向上(一部サイズ)と、フラッグシップのG4はAI処理性能が4倍に向上した新プロセッサα11を搭載。全シリーズで映像・音声のAI処理機能がパワーアップしました。

■ AI映像・音声処理を強化、フラッグシップはAI性能4倍

AI機能の例は、ディープラーニングで世界中の様々な映像データを学習したAI超解像(ノイズは消してフィルムグレイは残す等)、映像中の顔や人物などオブジェクトを認識した高画質化処理、映像中で注目される被写体を識別しコントラストや精細感の向上など。

(▲画像:AI機能のひとつ「AIディレクター処理」。配色理論に基づき(?)場面ごとの表現意図を画質補正に適用)

音声では、表示中の映像のジャンルを識別して最適化するアダプティブサウンドコントロール、アプリや映像を切り替えてもボリュームを平準化するオートボリュームレベリング、ノイズや背景音と人物の声を分離させ声を聞こえやすくするAIボイスリマスタリングなど。

■今年は「超大型テレビと壁掛け・壁寄せ設置」推し。工事や金具代キャッシュバックも

今年の注力ポイントは、LGいわく「超大型テレビと壁掛け・壁寄せ設置」。

壁にぴたりと寄せて設置できる本体形状の One Wall Design を採用し、壁からわずか2.4cmで固定できる壁掛けマウントも用意します。

今年から国内で販売するGシリーズ向けサウンドバーのSG10TY (12万5400円前後)も壁かけてできる薄型のOne Wall Designを採用し、テレビとはHDMIケーブル不要のワイヤレスで接続できます。

LGがどれくらい購入者に壁掛けさせたがっているかといえば、一定期間の購入・申込みで、壁掛け工事や金具・マウント購入費用の半額を、5万円を上限としてキャッシュバックする「壁掛けでスッキリ キャッシュバックキャンペーン」なるものを実施するほど。

壁掛けテレビは広い部屋で映える贅沢のイメージがありますが、LGは壁掛けの利点として「限られた部屋のスペースでも有効に使える(テレビ台が要らない)」「掃除が楽」「子供やペットに倒されない」と、ラグジュアリーだけではない妙に具体的なメリットを提案しています。

■ゲーミング級の144Hz表示に対応

有機ELテレビはもともと書き換え速度が早く残像が非常に少ないこと、また最新世代ゲーム機の発売時に4K 120HzやVRR(可変リフレッシュレート)などフル機能を活用できるほぼ唯一のテレビだったこともあり、LG OLEDテレビがゲーミングに強いことはゲーマーに周知が進みましたが、今年の新モデルもゲーミング機能をさらに強化します。

大きなところではG4シリーズとC4シリーズが、ゲーミングモニタ級の4K 144Hz リフレッシュレート、つまり1秒間に144コマ表示に対応します(デカすぎて難しいのか、最大サイズの97G4除く)。

PS5や、LGの発表会でゲーミングセットアップに使われていたXbox Series Xは4K 120Hzまでの対応ですが、ゲーミングPCなど144Hzに対応する機器ではさらに滑らかな表示ができます。

すべてのゲームが120Hzに対応するわけではなく、ただでさえGPU性能が限られるゲーム機等では60fpsがやっと、表現を豪華にするとそれ以下という場合もありますが、VRR(可変リフレッシュレート)はぴったり30Hzや60Hzから外れてもガタつかず滑らかに表示できることが利点。

場面によって60fpsや120fpsをキープできず微妙に落ちてしまうとき、あるいは実力として40fps~を描画できるのに固定リフレッシュレートでは30fpsで安定にせざるを得ないといった場合に、ゲーム機やPCの性能を無駄にせずフル活用できる重要な機能です。

LG OLEDのVRR機能は NVIDIA G-Sync Compatible / AMD FreeSync Premiumの両規格に対応。今日は「VRR」だけでも覚えて帰ってください。

そのほかゲーマー的にグッと来る機能としては、通常の設定画面のかわりに、fpsやVRR有効・無効などゲーム中に確認したい情報を1ボタンで確認できるゲーミングたダッシュボード、膨大な設定項目のなかからゲーム関連をまとめたゲーミングオプティマイザなど。

細かいカスタマイズのユーザー設定保存に加えて、FPS(一人称視点シューティング)やRTS(リアルタイムストラテジー)など、ジャンルによるプリセットも用意します。

PCゲーマーに特に嬉しいのは、画面の表示領域をパネルそのものの16:9以外に、21:9や32:9といったウルトラワイド縦横比に変更できること。

視界を覆って没入感のあるウルトラワイド対応はPCゲームの醍醐味のひとつですが、楽しむにはまずウルトラワイドのモニタを購入する必要がありました。

製品にもよりますが、一般的なウルトラワイドモニタは横に6Kや8K解像度があるわけではなく、画素数的には「4Kやそれ以下の上下が狭くなったやつ」が大半。

ならば大画面でゲーミング性能の充実したテレビを買っておき、ゲームごとのウルトラワイド対応や描画負荷、FOV設定に応じてテレビをウルトラワイドと認識させて使えるのはありがたい機能です。

LG OLED G4シリーズとC4シリーズは、6月26日より順次発売。普及価格のB4シリーズは5月31日より販売中。

有機EL画質と高性能は欲しいが広すぎても困る場合に選ばれるC4 48インチはオープン価格で想定30万8000円前後、42インチは29万7000円前後となっています。

【公式】LG テレビ・サウンドバー | LG JP

余談。普通の平面からウルトラワイドゲーミングモニタ的な曲面まで、パネルの曲率(物理的な曲がり具合)をボタンで変更可能な、独特すぎるモデル LG OLED Flexは2023年モデルのまま販売継続。

説明されても何を言っているのか通じにくいレベルで尖った変機種だったため、誰でも欲しがるものではありませんが、もっと大型で最新仕様のモデルも懲りずに投入して欲しいところです。

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