『アンメット』の尾崎匠海、『あたしの!』で映画初主演の木村柾哉 俳優業で注目集めるINI

2021年に放送が開始されたサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』。そこから誕生した11人組グローバルボーイズグループINIが、6月13日に結成3周年を迎える。

これまで数々の音楽番組や音楽フェスティバルにて活躍を続けてきたINI。その力強く表現力の高いパフォーマンスで多くの人々を魅了してきた彼らだが、昨今は音楽だけでなく、演技でも注目を集めている。

今回は、INIメンバーの演技での活躍を振り返る。彼らの表現力の幅広さや活動ぶりから、今後に期待することを考えたい。

INIの演技について語るのであれば、まず外せないのはメンバーの尾崎匠海である。明るく笑顔が特徴の尾崎といえば、朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)などを中心に、NON STYLEの石田明との名コンビっぷりが話題。それは、彼がINIになる以前、芸能活動をしていた際に新宿・紀伊國屋ホールで上演された舞台『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』での共演経験に起因している。

そんなわけで、グループ結成当初から演技の仕事への意欲が高かった尾崎。実際、デビューから1年経たないうちに『コンビニ★ヒーローズ~あなたのSOS、いただきました!!~』(カンテレ・BSフジ)で地上波ドラマに初出演。アルバイトの大学生・紺野青太役として、彼の明るく朗らかな性格を存分に生かした芝居を見せた。

そこから半年も経たないうちに出演したのは、2023年4月期のドラマ『月読くんの禁断お夜食』(テレビ朝日系)。食に興味を失ったパーソナルトレーナー・御神そよぎ(トリンドル玲奈)が、料理上手な謎多き年下男子・月読悠河(萩原利久)に禁断のお夜食を振る舞われるうちに、食の楽しさを思い出していく様子が描かれるラブコメディ。そこでの尾崎は、そよぎの職場の後輩・穂波司を好演。かわいらしく、従順な子犬のようなキャラクターでじわじわと話題になっていた。

そして、今期放送されている『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)への出演だ。この作品で、尾崎は研修医・風間灯織役として奮闘。研修医という役にふさわしく、実力派揃いの本作において、先輩俳優から多くのことを吸収し、次回以降の作品へと繋げてくれることへの期待が止まらない。

そしてファンを驚かせたのが、INIリーダーの木村柾哉が、2024年秋に公開される映画『あたしの!』で映画初出演にして初主演が決定したことだ。

『あたしの!』は、『ヒロイン失格』『センセイ君主』など数々の大ヒットラブコメ漫画を生み出してきた幸田もも子原作のラブコメディ。ここで木村は、誰もが憧れる学校イチの王子様・直己を演じる。

木村といえば、デビュー以前からKing & Princeにダンスの指導をしていた経験も持ち「ダンスといえば!」と評価されることも多い。しかし、昨年末放送のテレビ番組『1st LIVE INI』(テレビ朝日系)にて尾崎ら歌唱力の高いメンバーとともにback numberの名曲「クリスマス・ソング」のカバーに挑戦。オリジナル曲でも、歌唱パートが年々増えているように感じる。そんな中で発表された演技の仕事とあり、今後木村がありとあらゆるアプローチで表現活動に挑むのではないかと期待できる。そういう意味でも、今作への出演は非常に楽しみだ。

ちなみに、演技ができるのは尾崎、木村だけではなく11人全員に言えること。2022年から放送されている自身のレギュラーラジオ番組『From INI』(JFN系列)ではラジオドラマに挑戦するコーナー“INIシアター”にて、さまざまな役柄に挑戦。ミュージックビデオでは、毎回世界観に沿った演技を11人が息を揃えて見せる姿が印象的だ。

このような活躍ぶりから、今後はINIメンバーの演技の仕事も増えていくのではないかと期待されている。まずは尾崎出演の『アンメット ある脳外科医の日記』、木村が主演を務める『あたしの!』でどのような存在感を示すのか楽しみだ。
(文=於ありさ)

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