「たすけてくださーい」夜の4時、聞こえる声の正体は…勇気ある対応と救出劇に称賛集まる。「他人事じゃない」「ご近所付き合い大事」

「たすけてくださーい」

夜中の4時に聞こえた助けを求める声。その真相と投稿者がとった対応に多くのコメントが集まり、話題になっています。

6月5日、しば花さん(@shibahana721 )がX(旧Twitter)に投稿したのは、10年ほど前にあったというエピソード。

しば花さんは、当時夫婦で住んでいた九州のとあるマンションで、夜中の4時ごろ助けを求める声を耳にします。

最初は「酔っ払いが叫んでいるのかな?」と思ったしば花さんでしたが、その後も断続的に聞こえる声に耳を澄ませると、隣の部屋からの声だと判明。急いでパートナーを起こし、夫婦でベランダ越しに声をかけたそうです。

帰ってきたのは「脳梗塞をおこしたようで体が動かない。救急車を呼んでください」という返事でした。

しば花さんがすぐに救急車を呼ぶと、救急隊が駆け付けました。幸いにも一階の部屋だったため、救急隊がベランダから部屋に入ることに成功。

救急隊が玄関の鍵を開け、倒れていたお隣さんがストレッチャーで運ばれていったのを見届けることができたというエピソードです。

その後、お隣さんは退院。「命の恩人だ」と、お歳暮が毎年届く

数日後、お隣の奥さんがお礼に来た際、男性が関東から九州に単身赴任中の一人暮らしだと知ったしば花さん。

退院した男性はしばらくして関東に戻ったそうですが、その後も「命の恩人だ」と毎年お歳暮が送られてきたんだとか。

そんな体験をしたしば花さんは「一人暮らしの方、スマホは枕元にあった方が緊急時にはよさそうです」と呼びかけました。

投稿にSNSでは、

💬「脳梗塞でも声が出せて良かったです。これは本当に命の恩人ですね」

💬「独り暮らしだから気をつけないと」

💬「マジで助けを呼ぶの大事! スマホは手の届くとこに置いときます」

💬「よくぞ気づいてくださいました。4時だったら目が覚めない人も多いはず」

と、多くのコメントと勇気ある行動への称賛が送られ話題になっていました。

当時の状況についてお話を聞きました

―― 「助けてください」と隣の部屋から声が聞こえたときは、どのようなお気持ちでしたか?

朝4時ごろだったので、よほどのことだろうと思いました。もちろん、怖さもあったので、寝ていた主人を起こして、2人で対応できる体制にしました。

――お隣の奥様から「助かりました」と教えていただいた際は、どのようなお気持ちでしたか?

素直に、まず良かったと思いました。お役に立てて良かったと思いました。

――Xでは、たくさんの人が「スマホを枕元に」というお話に耳を傾けていましたが、反応に一言お願いします。

「スマホを枕元に」に反響がここまであって、驚いています。

病気や自然災害はいつ起こるか、分かりません。最近のスマホには、緊急SOS機能がついている機種もあるので、うまく活用していければ良いと思います。

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厚生労働省の資料 によると、脳梗塞を含む脳血管疾患の治療や経過観察などで通院している患者のうち、14%(17万人)は就労世代(20~64歳)とのこと。

筆者も「自分は大丈夫だ」と思わず、すぐに助けを求められるようスマートフォンを枕元に置いたり、家族にあらかじめ声掛けをしておいたりしようと思ったエピソードでした。

脳卒中に関する留意事項 厚生労働省資料より / Via mhlw.go.jp

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