◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン 初日（6日）◇六甲国際ゴルフ倶楽部（兵庫）◇6526yd（パー72）◇曇り時々晴れ（観衆4074人）
女子ゴルファーが自分の横に立った時、身長166cmの竹田麗央は「見上げること？あんまりないですね」と言う。前週出場した「全米女子オープン」ならいざ知らず、国内ツアーでそんなシーンに遭遇するとは…。韓国のアマチュア、キム・ミンソルが6バーディ、3ボギー「69」で10位発進。日本デビュー戦で大物の片鱗を見せつけた。
405ydのスタート10番のドライバーショットが、同組の竹田を10yd以上置き去りにした。17番（パー5）のティショットも約15ydアウトドライブ。17歳にして身長178cm。キムは「背が伸びるのはもう止まりました」と言う。長身を生かしたショットはむしろコンパクトだが、それでも約260ydもぶっ飛ばす。
昨年の「アジア・パシフィック女子アマ」で2位となり、アマ世界一決定戦の「オーガスタナショナル女子アマ」に出場。結果は予選落ちだったが、今年5月には韓国女子ツアー「キョチョン1991レディス」で2位に入った。
今季国内メジャー初戦「サロンパスカップ」は、韓国のリ・ヒョソンが「15歳176日」のツアー史上最年少記録で制した。国内メジャー最大の7打差逆転劇だった。そのリと同じアカデミーで同じコーチに師事。リの快挙の際はすぐ祝福メッセージを送ったという。
目標に挙げるのはメジャー7勝の朴仁妃、同2勝で元世界ランキング1位のコ・ジンヨン、本大会の12年に当時史上最年少「16歳332日」でアマチュア優勝を飾ったキム・ヒョージュら、母国のレジェンドたち。「私も（日本ツアーで）勝てると思いますが、まずは目の前のことをしっかりやっていきたいです」。大きな体を縮めるように、そう小声でコメントした。17歳らしいシャイな一面と裏腹に、ポテンシャルは底知れない。（神戸市北区／加藤裕一）
