オズワルド伊藤俊介、川口春奈とのアドリブ応酬で覚悟決める「役者としてひと皮むかせていただいた」『9ボーダー』

By TV LIFE

金曜ドラマ『9ボーダー』(TBS系 毎週金曜 午後10時~10時54分)より、梅津剣役の伊藤俊介のインタビューコメントが到着した。

本作は、19歳、29歳、39歳と、各年代のラストイヤー=「9ボーダー」真っただ中の3姉妹が、父の突然の失踪を機に一つ屋根の下に集結し、「LOVE」「LIFE」「LIMIT」の“3L”をテーマに、それぞれの年代特有の悩みにぶつかりながら仕事に恋に立ち向かい、幸せになりたいともがきながら人生を前向きに進んでいく姿を描く完全オリジナルのヒューマンラブストーリー。

物語の主軸となる“ボーダー世代3姉妹”、次女の大庭七苗(川口春奈)、長女の成澤六月(木南晴夏)、三女・大庭八海(畑芽育)がモヤり、焦りながら、自分の生きる道を模索していく。

大庭家が営むおおば湯でアルバイトをする、“ウメケン”こと梅津剣を演じるお笑いコンビ・オズワルドの伊藤俊介。普段とは異なる活躍の場で、“役者”として覚悟を決めたエピソードなどを語った。


『9ボーダー』©TBS

◆梅津剣こと“ウメケン”を演じてみて、いかがでしょうか?

皆さんと演じることがとても楽しいです。僕をメインで観る人はいないと思うのですが、「弁当の中にこのおかずが入っていてラッキー!」と思われるぐらいの存在にはなりたいです。

◆実際に撮影現場に入ってみての印象を教えてください。

川口さんをはじめ、とても親しみのある方ばかりという印象です。ドラマの現場はピリピリしていると聞いたこともあるので最初は緊張していました。でも、皆さんとんでもなく和気あいあいとしていたので気が楽になりました。

◆演じるに当たり意識していることはありますか?

覚悟を決めたシーンはありました。それが、七苗さん(川口)に手伝ってもらっての風呂場を洗うシーン。監督からは「早送りで見せるので、せりふはアドリブの掛け合いでお願いします」と言われて。七苗さんが風呂桶を洗って、僕が水で流していきました。川口さんってむちゃくちゃ美人じゃないですか。だから最初、目を合わせられなかったんです。でも、僕が「もっと早く洗ってくださいよ!」と言ったら七苗さんが「もう疲れた。背中かいて」と。勝手な想像ですけど、「おまえこっち側にこられるのか?」と言われたように感じ「これはやらないと終わりだ!」と思って、ボリボリと背中をかいてあげたんです。そこからウメケンを演じる覚悟が決まったというか…役者として、ひと皮むかせていただいたように感じました。

◆撮影現場では、齋藤潤さんが伊藤さんをご覧になって笑いが止まらないエピソードがあったと聞きましたが…。

あはははは、そうですね。僕は監督から言われるがまま演じただけですが、齋藤くんがひたすら笑ってくれるので、芸人の性(さが)が出てしまいました。笑ってくれると完全にスイッチが入ってしまい、どんどん誇張して撮影が長引いても笑わせたいという思いが強くなってしまったんです(笑)。

◆お芝居では結構、アドリブも入れているのですか?

監督から「伊藤さん、せりふも変えちゃって大丈夫です。アドリブもバンバン入れてください」と言われたので、これは「入れろ!」ってことかと思って。だから「ずっとここで働かせる気ですか? “釜爺”(スタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』の登場人物)じゃないんだから」というアドリブを入れようとしたことがありました。
同じシーンにいた芽育ちゃんは若いので、撮影前に「“釜爺”って知ってる?」と聞いたら「知っています。ジブリのですよね?」とおっしゃったので「これはイケる!」と思って撮影に臨みました。実際に「“釜爺”じゃないんだから!」とアドリブを入れたら、監督からカットがかかって「“釜爺”はなしでお願いします」と言われてしまったんです…。
もうめっちゃ恥ずかしくなって、二度とアドリブは入れない! と決意しました。以来、言い方は変えても決まったせりふがあるところでアドリブを入れることはありません。かなりトラウマになってしまいました(笑)。

◆せりふはどのようにして覚えていますか?

もちろん、事前に台本は読んでいますが覚えてはいません。普段、芸人をしているときの延長線上で芝居もやらせていただいています。完璧にせりふを覚えるのは、段取りが始まってから。僕は掛け合いの中での方がせりふを覚えやすいので、いつもそうしています。

◆ウメケンさんのようなアルバイト経験がありましたら教えてください。

30歳まではアルバイトをして暮らしていました。主にキャバクラのアルバイトですけど。合間にお寿司屋さんで働いたこともありますが10年ぐらいアルバイトをしていました。ウメケンはなんで銭湯でアルバイトをしているんだろう?と思うことはあります。融通がきかないじゃないですか。シフト制で仕事をしているわけでもありませんし。僕は芸人の仕事があったので、融通のきくアルバイトをしていましたから、ついそう思ってしまいます。

◆ドラマの撮影現場で感じることは?

恥ずかしさ…ですね。バラエティーは本業なので、何か爪痕を残せるようにしようと考えています。一方、ドラマの撮影では同じシーンを別の角度から何度も撮るので、同じせりふを何度も言うことに恥ずかしさを感じます。基本的に失うものは何もないと思ってドラマの現場に臨んでいるので、最初のシーン以外は緊張することはほとんどありません。できないのが当たり前と思って演じていますから。でも、周りの方に迷惑だけはかけないようにしようと常に心がけています。

◆役者として演じるときとオズワルドで漫才をするときは、やはり違うのでしょうか?

そうですね。漫才をするときは演じているわけではなく、素の自分でいます。これまで芸人として芝居をやってこなかったので、何かを演じるというのはとても新鮮に感じます。役者として演じることで、何か芸の世界でも生かせるものが見つかればな、と。でもお芝居の世界って、とても華やかな世界じゃないですか。共演者の方も美男美女ばかりですし。お芝居をすればするほど、どうして芸人になってしまったんだろう? と、ふと思うときもありますね(笑)。

◆ちなみにウメケンさんの衣装は、いかがでしょうか?

衣装合わせはTシャツを1枚渡され、簡単に終わりました。自分では絶対に着ることのない服なので、おしゃれさせてもらっているなと思います。

◆最後に視聴者にメッセージをお願いします。

ホントに箸休めというか…1時間のドラマの中、フルパワーで肩の力を抜いてもいい瞬間をお届けできればと思っています。七苗さんとコウタロウさん(松下洸平)の関係性については、僕も気になりますし、皆さんも気になると思います。でも僕が出ているシーンでは、ぜひリラックスしてご覧ください!

『9ボーダー』©TBS

番組情報

金曜ドラマ『9ボーダー』
TBS系
毎週金曜 午後10時~10時54分

<配信>
U-NEXT Paraviコーナー:各話初回放送直後配信
TVer/TBS FREE:各話初回放送終了直後から最新話を無料配信

<キャスト>
大庭七苗:川口春奈
成澤六月:木南晴夏
大庭八海:畑芽育

松嶋朔:井之脇海
高木陽太:木戸大聖

梅津剣:伊藤俊介(オズワルド)
盛岡久美子:内田慈
品川九吾:齋藤潤

新浜良則:岩谷健司
西尾双葉:箭内夢菜
八木千尋:奥村佳恵
稲沢大吾:矢崎広
立花祐輔:兵頭功海

大庭五郎:高橋克実
辻本あつ子:YOU
コウタロウ:松下洸平

<スタッフ>
脚本:金子ありさ
音楽:jizue
主題歌:SEKAI NO OWARI「Romantic」(ユニバーサル ミュージック)
プロデュース:新井順子
協力プロデュース:阿部愛沙美
演出:ふくだももこ、坂上卓哉

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/9border_tbs/
公式X(旧Twitter)&Instagram&TikTok:@9border_tbs

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