ロシア、西側敵対勢力に武器供与も ウクライナ支援に対抗

Dmitry Antonov Andrew Osborn

[モスクワ 6日 ロイター] - ロシア大統領府は6日、ウクライナにロシア領を攻撃する兵器を供与する西側諸国はロシアの立場などを考慮に入れる必要があると警告した。

プーチン大統領は5日、外国メディアとの会見で、西側がウクライナに供与しているのと同等の高度な長距離兵器を、西側と敵対する世界中の勢力に提供することを検討していると述べた。

イラクやシリアの親イラン武装組織など米国と敵対する勢力への武器供与を示唆したとみられる。

バイデン米大統領は6日、ABCニュースのインタビューでプーチン氏の発言について問われ、ウクライナが米国供与の兵器で攻撃できるのは国境付近に限定されると強調。モスクワやロシア大統領府への攻撃を容認しているわけではないとした。

ロシアのペスコフ大統領報道官は国営テレビで、西側はプーチン氏の警告を既に精査しているだろうとし、「ロシアの立場を考慮に入れる必要がある。われわれは(自国の)利益で妥協はしない」と述べた。

メドベージェフ安全保障会議副議長もプーチン氏の発言について、ロシア外交政策の「非常に重要な変化」だと指摘。「米国とその同盟国は今後、第三者によるロシア製兵器の直接使用を感じることになる」とした。

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