マスターズに続き今週も? “無双”世界1位に食らいつく気鋭の24歳

期待の新鋭が3位発進(Jason Mowry/Icon Sportswire via Getty Images)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 初日(6日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー72)

予選ラウンド2サム同組の相手は世界ランキング1位スコッティ・シェフラー。“無双”とも称される存在を前にして、24歳のルドビグ・オーベリ(スウェーデン)は達観している。「いいプレーをしている人とプレーするのは、いつだっていいものだね。でも結局のところ、僕は僕。ほかの誰かになろうとすることはない」。首位と2打差、シェフラーとは1打差の4アンダー3位スタートが、言葉通りのプレーを証明している。

1番で上から9m近いスライスラインを流し込むと、5番(パー5)も4m強を決めてバーディ。後半12番で唯一のボギーを喫した後も3連続バーディを取り返した。3連続の締めくくりとなった15番は下から11m超のロングパット。パットのスコア貢献度を示すストロークゲインド・パッティングは「+3.710」でフィールド2位だった。

4月に初挑戦だった「マスターズ」でシェフラーに次ぐ2位となったが、期待を膨らませて臨んだ3週前の「全米プロゴルフ選手権」は予選落ちした。「マスターズでは素晴らしい経験ができた。PGA(全米プロ)では、その“反対側”を経験できた。完璧な人間なんていない。でも、常に下り坂というわけではないし、ゴルフには浮き沈みがある。そこから学んで、できる限り同じことを繰り返さないようにするだけ」。コメントにもプロ転向2年目とは思えない貫録を漂わせる。

直前の2日(日)には次週初出場の「全米オープン」に備えて、舞台となるノースカロライナ州のパインハーストNo.2を下見してきたという。「(パインハーストは)全米アマでプレーした経験がある。距離があるし、グリーンがタートルバック(亀の甲羅)のようになっている。チャレンジングで楽しみだよ」

タフなコースがモチベーションをかき立ててくれるのは、やはり初出場の“帝王”ジャック・ニクラスがホストするこの大会も同じだ。「きょうのプレーには本当に満足している。これからもいいショットを打ち続けて、日曜日には『あの位置』にいられるようにしたいね」。きっと優勝争いに絡んでくるであろう、シェフラーのポジションに照準を定めた。(オハイオ州ダブリン/亀山泰宏)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン