パオリーニが17歳アンドレーワを下してグランドスラム初の決勝へ。ダブルスでも4強と単複で躍動[全仏オープン]

パオリーニ、イタリア人女子2人目の全仏優勝なるか

現地6月6日、「全仏オープン」(フランス・パリ)女子シングルス準決勝が行われ、第12シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/同15位)が、ノーシードから勝ち上がったミラ・アンドレーワ(同38位)を6-3、6-1で下し、2010年のフランチェスカ・スキアボーネ以来のイタリア勢制覇に王手をかけた。

今年1月の全豪オープンで初めて4回戦に進むと、2月のWTA1000ドバイでキャリア最大のタイトルを獲得。自己最高ランキング13位を記録している28歳のパオリーニは、準々決勝で第2シードのアリーナ・サバレンカ(同2位)に逆転勝ちしている17歳のアンドレーワと対戦となった。

足をしっかり動かして広いコートカバーリングで粘り強く戦うパオリーニは、高い弾道のボールをコート深くへ配球しアンドレーワのミスを誘う。第4ゲームでブレークすると、第5、第7ゲームで計5度のブレークポイントを守り切って6-3でセットを先取した。

第2セットでもショットが不安定なアンドレーワにプレーをさせてミスを引き出し、0-1から6ゲームを連取してストレートでキャリア初となるグランドスラム決勝に駒を進めた。

試合後には、「とても緊張したけど、コートに立ってボールをしっかり打つ、早く動くこと、そして今を大切にすることをポイントごとに心がけた。第1セットを取れたことで、だんだん感覚が良くなってきた」と手応えがあったというパオリーニ。

これまで5度出場し、最高成績は2回戦だった全仏オープンでいきなり決勝に進み、「他のイタリア人が決勝に進出し、グランドスラムで優勝いているのを見ていたけれど、自分がそうなると想像できなかった。もちろん願ってはいたけれど、私にとってはクレイジーなこと。驚いているというのが、今の気持ち」と率直な言葉を口にした。

また、サラ・エラーニ(イタリア)と組んだ女子ダブルスでも好調でセットを失うことなく4強。単複合わせてすでに10試合を戦い、大会5日目から8日連続で試合を行っている。

タフな戦いを勝ち抜いており、元世界ランク19位でコーチのレンツォ・フルラン氏だけでなく、「サラにも助けられている。彼女とダブルスを組むことでアドバイスも聞けるし、本当に賢い人。私にとってもチームにとってもポジティブなこと」と、経験豊富で2012年全仏オープンファイナリストのエラーニからも助けを得て、成績を残すことができていると述べた。

2010年のスキアボーネ以来のイタリア勢による優勝を狙う決勝では、大会2連覇中の女王、イガ・シフィオンテク(ポーランド/同1位)と対戦。2度の対戦で6ゲームしか奪えていない相手で次戦も「簡単ではない」としたが、「試合、その瞬間を楽しみ、コートで良いパフォーマンスをすること」を目標とした。

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