“バシャ”神秘の躍動 油壺でクサフグ産卵 三浦市

クサフグの産卵シーズンが今年もやってきた。5月26日の荒井浜海岸(油壺)では、群れで波打ち際に押し寄せ、互いに重なり合うように“バシャバシャ”と卵を産み付ける様子が見られた=写真。

クサフグ(草河豚)は、フグ目フグ科に属する魚。体長は10cmから20cmほどで、背中が緑色であることに由来してその名が付いた。白い斑点があるのも目印。北海道を除き、日本各地に生息している。

産卵期は、5月下旬から7月上旬の月齢(旧暦)の2日頃からと16日頃から始まり、およそ3日間(大潮から中潮の頃)産卵が行われる。満潮時刻から約2時間前に、岸や岩場で産卵する習性があり、海水を白く濁らせて跳ねる姿が神秘的だ。県内では油壺のほか、深浦湾(横須賀市)などでこうした産卵行動を確認できる。

市民グループ「緑の油壺を守る会」(大森英理亜会長)は、6月9日(日)に荒井浜海岸で観察会を行う。午後5時に集合、6時30分頃に現地解散。参加無料で、事前申込は不要。歩きやすい靴と服装で参加する。雨天中止。

問い合わせは同会(自然観察指導員)の小林さん090・1543・7729

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