タイ人の10人に1人は自殺リスク

タイ政府系シンクタンクの国家経済社会開発評議会(NESDC)によれば、タイでは約1000万人が精神衛生上の問題を抱えており、全人口の約11%に自殺リスクがあるという。タイの人口は約6609万人(2022年資料)。また、人口の約16%が強いストレスを感じるのが常態化としているという。ダヌチャNESDC事務局長によれば、NESDCは先ごろ、今年第1四半期(1~3月)のタイ社会に関するレポートをリリースしたが、同レポートでは精神衛生上の問題が重要なポイントとして取り上げられた。保健省精神衛生局の報告によれば、精神病患者は2015年には約130万人だったものが、2023年には約290万人に増えている。

だが、ダヌチャ事務局長は、「昨年1年間に精神疾患で治療を受けたのはタイ全国で290万人だけ。多くの人が治療を受けておらず、精神疾患を抱えている人は実際には1000万人程度いるのではないか」と指摘する。

なお、精神衛生局の報告では、昨年10月1日~今年4月22日の期間においてタイの全人口に占める割合は、強いストレスを伴う精神的問題を抱える人が15.48%、鬱病リスクを抱える人が17.20%、自殺リスクの人が10.63%となっている。(『バンコク週報』より。https://bangkokshuho.com)

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