漁師直売“お刺身”の自動販売機が登場!ブランドサクラマスから珍魚まで…地元民も注目【斜里町】

最近各地で、さまざまな商品が自動販売機で購入できるようになってきていますよね。知床斜里町の道の駅でも、なんと“お刺身”が買える自動販売機が登場しました!

ブランドのサクラマスなどが買えると観光客はもちろん、地元の人たちからも注目を集めています。今回は、運営管理をしている第二十一北洋丸の代表伊藤さんに、お話をうかがってきました。

鮭にマス、珍魚狼魚まで…斜里町の魚を手軽に楽しめる

道の駅しゃりの駐車場側入り口から入ると、すぐ右側に見える青い自動販売機。気になってのぞいてみると、なんと地元漁師が直売するお刺身が買えるようになっているんです!

現在購入できるのは6種類の商品。その中には、道内外の高級寿司屋などで取引される、北洋丸オリジナルブランドのサクラマス「知床桜鱗(しれとこおうりん)」も含まれています。

画像提供:第二十一北洋丸

他にも、生タコや北海道ではおなじみのマツカワガレイ、炙りサクラマスのお刺身も販売。時期によって商品のラインアップも変わるそうで、秋には「来運サーモン」という鮭が出てくる予定です。

「全部自分たちが獲ってる魚を販売しています。サクラマスもよく出てますが、意外に人気があるのが『オオカミウオ』なんです。自動販売機でこのお刺身を置いてるのは、ここだけだと思いますよ」と、伊藤さん。

オオカミウオは、白身魚でコリコリした食感が特徴。道東に来たらオオカミウオを食べたいという方がいるようで、隠れ名物となっているのだとか。ふるさと納税の返礼品としても扱われていて、人気があるようです。

漁師がこだわり抜いたブランドサクラマス「知床桜鱗」も買えちゃう!

画像提供:第二十一北洋丸

今の時期楽しみたいのがサクラマスですが、とくに気になるのが「知床桜鱗」。他のサクラマスとどう違うのか、うかがってきました。

1:斜里町で漁獲された天然サクラマス
2:船上活締め
3:温度管理の徹底
4:胃洗浄で鮮度を維持
5:傷のない魚体か漁師が見極め
6:脂肪率が8%以上・魚体は2kgであること。

「これら6つの要件を満たしているサクラマスを、自社でブランド化しました。2年前に商標登録もしています」と、教えていただきました。

提供画像:第二十一北洋丸

丁寧な処理が施された貴重なサクラマスは、地元のスーパーでは買えず、普段は道内外の寿司屋やふるさと納税の返礼品でしか手に入りません。

自動販売機で手軽に食べられるようになったのは、うれしいですね!

昨年から「知床桜鱗まつり」というイベントを斜里町で開催し、地元の人たちにも認知されてきているとのこと。※今年のお祭りは、6月8(土)〜9日(日)に開催です。

「自動販売機では、お刺身用に切られていない柵も意外と売れているので、地元の人たちの購入も多いのかもしれない」と、伊藤さんは言っていました。

ハイテク冷凍技術と漁師の技術で鮮度抜群のお刺身

購入すると冷凍で出てくるお刺身。解凍しても味は落ちないのか…気になりますよね。そこには漁師直営だからこそできる技術が、詰まっていました。

「『凍眠(とうみん)』と言って、入れたものを一瞬で凍らせる冷凍技術を使っています。一瞬なので細胞が破裂せず、解凍したときにドリップが出ないんですよ。魚を獲ったら船上で処理。水揚げしたらしたらすぐにお刺身にして真空にし、冷凍しています」と、伊藤さん。

「凍眠」の機械を導入前に、何度か実証と試食を重ねたそうです。漁師さんたちのお墨付きを得て、商品化されているので味は間違いなしです!

「知床桜鱗100g 800円(税込)」

解凍の仕方は、できれば袋ごと氷水につけて解凍するのがおすすめ。もしくは、冷蔵庫で解凍するか、流水解凍でもいいです。※解凍後はお早めにお召し上がりください。

筆者も実際に「知床桜鱗」と「炙りサクラマス」を食べてみました。知床桜鱗は、臭みが全くなく、脂身も程よくて口の中に入れると溶けてなくなっていきます。

炙りサクラマスは、炙った香ばしさがちゃんと感じられ、一切れのカットも大きくて素材の味をしっかりと味わえます。どちらもおいしい!!

「斜里町は鮭漁獲量日本一!」を広める新しい試み

「炙りサクラマス50g 600円(税込)」

なぜ、お刺身の自動販売機が誕生したのか…気になったので伊藤さんにうかがってみました。

「この街に来た人から『地元のおいしい魚を食べる場所が少ない』と、聞いたんですよ。車中泊の人も結構いるので、買ってすぐ食べれるものがあったらいいなと思って、商品を作りました」と、伊藤さん。

お刺身には、お箸としょうゆ、わさびがセットになって付いてきます。解凍するとすぐに食べられるような工夫も、観光客にはありがたいです。

提供画像:第二十一北洋丸

また「斜里町は『鮭の漁獲量日本一!』ということを、みんな知らない。町の漁業の80〜90%を鮭が支えてるんです。北海道の鮭の中でもやっぱり斜里町の鮭が食べたいと、選んでもらえるようになるとうれしいですね」と、語ります。

まずは食べてもらって、町のことを知って、また訪れてもらう。自動販売機はその流れを作り出す役割も担っているようです。

楽しいことにどんどん挑戦!斜里町を盛り上げる

提供画像:第二十一北洋丸

第二十一北洋丸では、斜里町の漁業を盛り上げるために、楽しくて新しいことにどんどん挑戦しています。漁の様子を伝える YouTubeチャンネルやTikTokなど、SNSでの発信もしているので、チェックしてみてください。

また、昨年札幌のチカホで好評だったイベント「鮭漁師祭り」に、今年も出店予定です。札幌で知床のおいしい鮭が食べられるそうです。

次々と新しい企画に挑んでいく、第二十一北洋丸に今後も注目です!

道の駅しゃり
住所:北海道斜里郡斜里町本町37番地
電話番号:0152-26-8888
営業時間:午前9時〜午後7時
休館日:12月31日〜1月5日
駐車場:あり
公式HP:http://www.sharimichi.jp/

第二十一北洋丸(自動販売機問い合わせ)
住所:北海道斜里郡斜里町前浜町4-22
電話番号:0152-26-8150
公式HP:https://www.hokuyomaru.com/

(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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