群馬県民会館 4月以降の予約停止 知事「改修する意味あるか慎重に」 

前橋市の群馬県民会館について、県が来年4月以降の予約受け付けを停止していることが分かりました。山本知事は、「改修する意味があるのか慎重に考えなければいけない」と話しています。

県民会館県民会館は、1971年に設置された前橋市内唯一となる2000人規模のホールを持つ施設です。

県は2020年、建物の存続には多大な改修費用が必要なうえ、高崎芸術劇場など同規模のホールが県内に多くあることから「県有施設としては廃止を検討」という方針を示しました。

その後、前橋市や市議会などから県民会館の存続を求める声が寄せられ、県は2021年、大ホールに限定して当面存続させることを決めました。

今年度末までの3年間、前橋市のまちづくり公社が指定管理者となっていますが、県は指定管理が終わる来年4月以降の予約受け付けを現在、停止しています。

停止の理由について県は7日、県議会の総務企画常任委員会で「施設全体の老朽化が進行していて今後も継続的に利用者の安全が難しいため」と説明しました。

また、来年度以降の施設の在り方については「県と前橋市が連携して検討を開始する」としました。

山本知事は、6日の定例会見で、6年前の試算でも改修費用は30億円で、物価高騰などを考慮するとさらに増えるという見通しを示したうえで、次のように考えを述べました。

「30億かけて改修する意味があるのかというのは慎重に考えなければいけない。利用を一旦停止したのは私の強い意向もあって安全性が心配なんですよね。まだ廃止決まったわけではありません。これからしっかり議論していきます。」(山本一太知事)

前橋市の小川市長は、7日の定例会見で基本的には県有施設とし、次のように述べました。

「前橋市としては、県民会館はしっかりと県で修繕いただき、県民のために利用できるようにしていただくのがありがたいというふうに思っています。これから県と市の協議が始まるので、どういった議論がなされるのか見ていきたいと思います。」(前橋市・小川晶市長)

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