最年少“日本”3冠なるか 蝉川泰果はジャンボ超えへ2位浮上

今季初優勝なるか(撮影/高藪望)

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目(7日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd(パー71)◇

23位から出た蝉川泰果が6バーディ、1ボギー「66」で回って通算7アンダー2位につけた。15位で終えた昨年に続く2度目の出場で、「66」は大会自己ベスト。「久々にこんなに良いゴルフができた」と今季初優勝に近づいた。

年明けから米国男子ツアーを転戦。5月「ザ・CJカップ バイロン・ネルソン」では9位に入ったが、日本ではまだ思うような成績を残せていない。「東建で予選落ちするっていうのは、想像もしていなかった」と開幕戦は2日間で終了。昨年は25試合中22試合で予選通過、今季も良い状態で国内開幕戦を迎えていただけに「なんでなのかな」とモヤモヤする試合が続いていた。

先週の“オフ”でしっかり充電(撮影/高藪望)

ここまで国内4試合を終えて最高位は「中日クラウンズ」の24位。2週前の「ミズノオープン」では、上位3人に付与される「全英オープン」切符を狙っていたが50位と優勝争いに絡めなかった。ショットの手応えは悪くないが、成績を出せないのは「上を見すぎて、足元を見られていなかった」と振り返る。4月「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」から連戦が続いていたこともあり、試合のなかった前週は思い切ってゴルフから離れる時間を取った。

クラブを握ったのは1度だけで、マネジメントやメンタル面を強化することに注力した。「やっと気持ちが技術に追いついてきた」と切り替えて迎えた今週、優勝争いに絡める位置で週末を迎える。

3冠達成すればジャンボ超え(撮影/高藪望)

アマチュア時代の2022年に「日本オープン」で優勝し、プロ転向後の昨年は最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」でツアー4勝目。23歳で「日本」が付くタイトル3冠を成し遂げれば、1974年にジャンボこと尾崎将司が27歳248日で達成した記録を更新して最年少となる。

「日本オープンのシードも減っていくし、やっぱり5年はどれだけ気持ち的に楽になるか」と、優勝者に与えられる5年シードが欲しい。「まずは良いゴルフを4日間続けたい」と久々に気持ち良く週末を迎えられそうだ。(茨城県笠間市/谷口愛純)

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