なぜクマは街中に?車と衝突したまま消える 現場近くの小学校で警戒続く「子どものクマが分散の時期」

島根県松江市の小学校近くの国道で車とクマが衝突した事故。
7日も衝突したクマは見つかっておらず、引き続き市などが警戒を呼びかけています。
なぜ、この時期、街中にクマが現れたのでしょうか?

保護者
「子どもたちに何かあったら危険だなと思って、ちょっと心配な気持ちになった」

こう心配するのは、6日学校に子どもを迎えに来た保護者です。

おとといの夜、松江市宍道町の国道54号で軽ワゴン車に道路を横切ったクマが衝突する事故がありました。
近くでは目撃情報もあり、体長1メートルから1メートル20センチ位のクマが衝突したとみられます。

事故現場の近くには小学校があり、集団下校したり、不安を感じる保護者が送迎をしたりと警戒が続いています。

松江市立宍道小学校 笹原由乃 教頭
「とにかく『命を守る』、それが最優先ということを、一番に話をして、とにかく気を付けて帰ること。そして、何かあればすぐ必ず、大人に助けを求めること、それを下校指導して、帰した」

クマはいまだ発見されていませんが、そもそも、なぜ街中に近い場所になぜ姿を見せたのでしょうか?

島根県中山間地域研究センター鳥獣対策科 田川哲 係長
「この時期は、子どものクマが親から離れる分散の時期なので、どうしても街中に現れる個体が出てくる」

今は、親離れをして自分の新しい住処を探すため、行動範囲が広がる時期とのこと。

クマと衝突した車は、バンパーが破損していましたが、手負いのクマとなっている可能性は?

島根県中山間地域研究センター鳥獣対策科 田川哲 係長
「血痕とかなくて、そのまま逃げたのであれば、けがを負ってたにしても、ひどくないけがではないか。けがをしているクマにしろ、してないクマにしろ、危ないことに変わりはないので、こちらがあまりパニックにならずに、もし見かけた時は、落ち着いて対応することが重要」

事故現場付近では、警察や松江市などが連携してパトロールするなど、引き続き警戒が続いています。

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